【二十四節氣】芒種
こよみ便覧
芒(のぎ)ある穀類 稼種する時なれば也

太陽黄経75度の時。
旧暦五月午の月の正節です。
芒(のぎ)とは稲や麦などの先にある針のような突起のことを言います。
芒を持った作物を受け付ける時。という意味ですが、
実際には稲は苗を田に植え、麦は冬作の収穫の時期にあたります。
芒種 七十二候
初候 蟷螂生(かまきり しょうず)
次候 腐草為蛍(くされたるくさ ほたるとなる)
末候 梅子黄(うめのみ きばむ)
ならわしと生活

梅雨に入る頃で、芒種は「天からあらゆるものの成長が促される時期」として知られています。
自然界のエネルギーが活発になり、植物や動物、人間にとっても成長と繁栄の機会が訪れることを意味します。
このエネルギーの高まりは、植物だけでなく、人間にも影響を及ぼします。
この時期は、精神的な成長や新しい始まりに最適な時期とされ、瞑想や自己啓発、精神の成長を促す活動、メンタルケアの実践を強化するのに適しています。
自然と共鳴し、自分自身の内なる声に耳を傾ける時間を持つことで、より深い洞察や氣付きを得られるでしょう。
芒種のエネルギー
東洋哲学では、芒種(夏)は五行の中で「火」に関連する時期とされます。

五行のうち人間の身体は「火」をもたないため、
火の氣にあたる夏は人間離れしたものを表す時期でもあります。

だから夏といえば「あなたの知らない世界」的な話のシーズンなのかしらね。
しらんけど。
人間の身体は「火」を直接持たないため、夏の熱に対応するためには特別な注意が必要であるとされています。
夏の火のエネルギーは血液循環の促進・新陳代謝の活性化・精神の高揚など、さまざまな現象を引き起こします。
血液循環が良くなることで、体全体にエネルギーが行き渡り、新陳代謝が活発になります。
これにより、体内の老廃物が排出されやすくなり、健康を維持するのに役立ちます。
また、精神的にも高揚しやすく、楽観的な気持ちや創造的なインスピレーションを得やすくなる反面、興奮しやすくなったり、イライラしやすくなることもあります。
睡眠の質が低下しやすくなるため、快適な睡眠環境を整えることも重要です。

夏は文化や芸術、楽観的、自由奔放を象徴する時期でもあり、この季節に自分を開花させるためには思うままに独自性をもって進むと良いと言われます。
太陽の光や血液が巡るように、物事を『伝達』することにも関係の深い時期で、
特に素直に自分の想いを伝えることを意識してみると良い時期でもあります。
この時期は熱が内に篭りやすくなるので内臓に炎症を起こしたり、篭った熱で抵抗力が落ち、動機や息切れを起こしやすくなる時です。
氣血の流れを考えると手の小指を通るため、夏の心を整えるために小指のマッサージをするのも良いそうです。

入浴の時は、きちんとお湯につかる。
体の表面だけ汗をかくのではなく、体の奥から汗をかくようにするのが大切で、相することで体温調節や血液の循環に重要な役割が果たされます。
芒種の次の節氣は夏至となります。
夏至は一年のサイクルのうち、特に重要だと言われる二至二分のひとつで『陽』の氣が極まる日で夏至を過ぎると徐々に『陽』が衰えて『陰』の氣が満ちるサイクルに入るため、夏至の前後1週間は特に心身ともに浄化が進む時なんですって。

心身共に浄化が進むと言うのはいつだったかネット巡回中に読んだのでソースがあやふやな件w
芒種に摂りたい食材
体内の熱を抑え、血液循環を促進し、精神的なバランスを保つのに役立つ食材を摂ると良いとされています。
スピリチュアルな観点からもこれらの食材を摂取することで、心身の調和を図り、より健康的で充実した生活を送る助けとなります。

きゅうり
きゅうりは熱を抑え、利尿作用があることで知られています。
この時期、体内に溜まった熱を冷まし、余分な水分や毒素を排出するのに役立ちます。
東洋医学では、きゅうりは「寒性」の食材とされ、体を冷やす効果があります。
これは内臓の炎症を和らげ、全身の熱を取り除くのに効果的ですが、冷えのある方や胃腸の弱い方は食べすぎに注意が必要です。
スピリチュアルな観点から見ると、きゅうりの清涼感は心のクールダウンにも繋がります。
熱い季節に精神的な落ち着きを取り戻し、心の平静を保つために、きゅうりの摂取が推奨されるのです。

らっきょう
らっきょうは、氣や血のめぐりを良くする効果があり、夏の火のエネルギーが高まる時期に血液循環を促進し、体内のエネルギーの流れを整えるのに役立ちます。
らっきょうは、「温性」の食材とされ、体を温めつつ、血液の流れを滑らかにする効果があります。
スピリチュアルな観点ではらっきょうは活力を与え、精神的なバランスを整える食材とされています。
特に心身が疲れやすいこの時期に、ラッキョウを摂取することで、エネルギーを高め、精神的な活力を維持するのに効果的です。

お蕎麦
蕎麦はのぼせやむくみ、うつの改善に良いとされます。
東洋医学では、蕎麦は「涼性」の食材とされ、体を冷やし、炎症を抑える効果があります。
また、利尿作用もあるため、体内の余分な水分を排出し、むくみを防ぐのに役立ちます。
スピリチュアルな観点では、蕎麦は浄化のシンボルとされ、心身のデトックスに効果があります。
精神的なストレスや負担を軽減し、心の安定をもたらすために蕎麦を摂取することがおすすめです。
芒種のHerbalism
レモングラス/
Lemongrass

学名:Cymbopogon citratus(西インド産)
Cymbopogon flexuosus(東インド産)
種類の違い:クリックで詳細
レモングラスには、西インド型(学名:Cymbopogon citratus)と東インド型(学名:Cymbopogon flexuosus)の2種類があります。
一般的には、特に料理やハーブティーに使われることが多い西インド型の方がより広く用いられています。
違いについて
西インド型はより強い香りと風味を持ち、東インド型はやや穏やかな香りが特徴です。
また、西インド型は成長が早く、より多くの精油を含む傾向があります。
参考サイト:
・Cymbopogon flexuosus – Wikipedia
・Cymbopogon citratus – Wikipedia
※血糖値の調整を変化させる可能性があるため、糖尿病のある人は注意が必要です。
レモングラスは清涼感のある香りとともに、消化促進やデトックス効果、抗菌作用があることで知られています。
体内の余分な熱を取り除き、内臓の炎症を和らげる効果があり、また、利尿作用もあるため体内の余分な水分を排出し、むくみを防ぐのに役立ちます。
レモングラスは心をリフレッシュし、ネガティブなエネルギーを浄化する効果があります。
心身の調和を保ち、精神的な安定をもたらすため、瞑想やリラックスタイムにレモングラスを取り入れることがおすすめです。
作用:健胃作用・駆風作用・消化促進作用・抗菌作用など
レモンバーベナ/
Lemonverbena

学名:Aloysia triphylla /Lippia citriodora
レモンバーベナはリラックス効果や抗ストレス作用があり、心を落ち着けるのに最適なハーブです。
特に緊張や不安を和らげる効果があり、夏の火のエネルギーによって引き起こされる精神的な興奮やイライラを抑えるのに役立ちます。
レモンバーベナは精神的な浄化を助け、内面的な平和をもたらすとされています。
レモングラスと同様に、心のバランスを整えるために効果的です。
作用:緩和作用・鎮静作用・消化促進作用など
Recipe:

レモングラスとレモンバーベナのブレンドティー
夏至に向かっていくこの時期、
氣(エネルギー)の流れを助けるレモングラスとレモンバーベナを1:1でブレンドしたハーブティーがおススメです。
ムシムシとした時期ですができればホットでいただいてください。
【材料】
・乾燥レモングラス:ティースプーン1(約0.8~1g)
・乾燥レモンバーベナ:ティースプーン1(約0.5~0.8g)
・熱湯:250ml
・はちみつやレモンスライス(お好みで)
【作り方】
1.ティーポットに乾燥レモングラスと乾燥レモンバーベナを入れます。
2.ティーポットに熱湯を注ぎ、蓋をして約5〜10分間蒸らします。
3.蒸らし終わったら、ティーポットからカップに注ぎます。
お好みではちみつを加えたり、レモンスライスを浮かべても美味しくいただけます。
レモングラスとレモンバーベナの香りが楽しめる、爽やかでリフレッシュできるハーブティーです。
特に暑い季節やリラックスしたい時にぴったりです。温かいままでも、冷やしてアイスティーにしても美味しくいただけます。
歳時記
稽古はじめ 6月6日
古来より芸事やお稽古事は6歳の6月6日に始めると上達すると言われています。
これは指を折って数えた時、「6」は小指が立つことから「子が立つ(子が独り立ちする)」として縁起が良いと言われているためです。
入梅(雑節)

現在は気象庁の発表により梅雨入りを知りますが、
暦の上では太陽黄経80度の時またはその当日の「入梅」をもって梅雨入りとなります。
元々は芒種を過ぎた最初の壬の日、もしくは立春から135日を「入梅」として暦の上での「梅雨入り」とされていました。
この時期に厄を流して良い氣を呼び込むための水回りを特に綺麗にして、氣の循環を滞らせないように意識すると良い時期です。
特にお風呂の排水溝口は身体の汚れだけでなく、心のモヤモヤしたものやまとわりつく良くないものを流す場所でもあるので念入りにしておきたいものです。

梅雨の時期はカビカビ大発生の危険な季節。
その分、いつもよりもずっといろんなものが『腐敗』しやすいんですって。
だから氣の滞りも大問題になってしまうため、氣が腐ってしまわないように動かすことが大事なんだとか。
その他にも、髪を切ることで自分がキャッチしてしまった氣や、自分自身の毒を落とすことが出来るそうです。
ある意味髪はアンテナ。

たしかに短い時よりも、伸ばしている方が色々とキャッチしている氣がします。
だから、時々髪を切る。バッサリいかなくても、数センチ切るだけでも良いとか。
髪は五行に当てはまると『水』の氣にあたります。
水は流れると清いままですが、流れが止まると次第に淀んでしまいます。
梅雨の時期は大氣中に『水』が過剰になってしまいがち。
流れを止めて澱ませてしまわないよう、
上手に季節のエネルギーにのせて過ごしていきたいと思うのです。
嘉祥(かじょう)の日 6月16日

この日に16種類のお菓子や16にちなんだお菓子をお供えしていただくと、病を祓い福を招くと言われています。
元々この行事は848年第54代仁明天皇が
疫病が流行った際、ご神託に基づいて16にちなんだお菓子やお餅をお供えし、厄病除け健康招福を祈願したことから始まりました。
開国後、廃れていった行事でしたが、昭和54年に全国和菓子協会によって「和菓子の日」として現代に復活しました。
芒種の時期は自然界のエネルギーが高まり、私たちの体と心に深い影響を与えます。
この季節の特性を理解し、適切な食材やハーブを取り入れることで、健康を維持し、心身のバランスを保つことができます。
また、精神的な成長を促し、内面的な探求を深めるための時間を持つことも、この時期の大きな恩恵です。
自然のリズムに合わせて、自分自身のペースで進むことが、心の平静と幸福感をもたらします。

この芒種の時期に自分自身を大切にし、自然との調和を楽しむことで、より充実した日々を過ごせるでしょう。
夏の訪れを感じながら、心身ともに健康で豊かな時間をお過ごしください。
Notes and Prerequisites(注意事項):
健康に関する注意:
記事内の情報は一般的な知識を提供するものであり、医療のアドバイスを代替するものではありません。
持病やアレルギーがある方、妊娠中や授乳中の方は、ハーブや精油を使用する前に医師に相談してください。
ハーブや精油の取り扱い:
ハーブや精油は濃縮された成分を含んでいるため、正しい知識と注意が必要です。
使用する際は必ず適量を守り、皮膚に直接使用する場合は希釈して使用してください。
目や粘膜に触れないよう注意し、万が一目に入った場合はすぐに洗い流し、必要なら医師の診察を受けてください。
小さなお子様やペットの手の届かない場所に保管してください。
自己責任の明示:
記事内のレシピや使用方法は自己責任でお試しください。個々の体質や状況によって効果や反応が異なるため、自己判断のもとで行ってください。
万が一、使用後に異常が現れた場合は直ちに使用を中止し、医師の診察を受けてください。
スピリチュアルな観点の理解:
記載されているスピリチュアルな情報は文化や個々の信念に基づいたものであり、科学的根拠に基づくものではありません。
スピリチュアルな実践や信念は個人差があり、すべての人に同じ効果があるわけではありません。
環境への配慮:
ハーブや精油は自然からの恵みです。使用する際は環境への影響を考慮し、持続可能な方法で採取されたものを選びましょう。
廃棄する際は適切な方法で処理し、環境への負荷を最小限に抑えるよう心がけてください。