重陽(ちょうよう)の節句
別名を「菊の節句」という五節句の一つの重陽の節句。
菊は邪氣を祓う力を持つと言われ、菊の花を浸したお酒(菊酒)や食用菊をいただくことで、菊の力を得て無病息災を祈る行事です。
前日に菊の花に綿を被せておき、その綿で体を拭いて無病息災を願う「被綿(せきわた)」という習わしがあります。
重陽の節句の過ごし方
菊の花は高貴さと純粋さの象徴とされ、その浄化の力で心と体を清めると言われています。
重陽の節句に菊を使った浄化の儀式を行うことで、内なる浄化と再生を促します。
例えば、菊風呂に入ったり、菊の香りを楽しむことでリラクゼーションと心の安定を得ることができます。
重陽の節句は9月9日、すなわち「九」の重なる日です。
九は数霊的には完成や究極を意味し、宇宙の調和と結びついています。
この日に感謝の意を表し、瞑想や祈りを捧げることで、自己の成長と宇宙との一体感を感じることができます。
重陽の節句は長寿を願う日として知られています。
菊の花を使った料理や飲み物、特に「菊酒」を飲むことで、健康と長寿の祈りを込めることができます。
古代中国では菊は不老長寿の薬草とされており、その霊力を取り入れることで、健康と若さを保つことができると信じられていました。
秋は収穫の季節であり、大地の恵みに感謝する時期です。
重陽の節句を通じて、自然との一体感を感じ、心と体を自然のリズムに調和させることができます。
自然散策やガーデニングを楽しみながら、秋の美しさに触れることで、心の豊かさを感じることができます。
この節句は感謝の実践にも適しています。
収穫や自然の恵みに感謝することで、心の豊かさと満足感を得ることができます。
毎日の感謝日記をつけたり、感謝の祈りを捧げるなど、日常生活に感謝の意を取り入れることが大切です。
重陽の節句は心と体の浄化、宇宙との調和、長寿の祈りなど、さまざまなスピリチュアルな意味も持つ重要な行事です。
ぜひ、この特別な日を通じて、自分自身と自然、そして宇宙との繋がりを深めてみてください。
五節句とは
五節句の「節」は季節の代わり目という意味で、「節目」を表します。
季節の節目に、五穀豊穣・無病息災・子孫繁栄などを祈り、神さまにお供えをしたり邪氣を祓ったりする行事のこと。
節目の時に神さまに何かを『供える』ことから『節句』とも言われます。
古代の中国では正月の一日を鶏、二日を狗(犬)、三日を猪(豚)、四日を羊、五日を牛、六日を馬の日として、それぞれの日にはその動物を殺さないようにし、7日目を人の日(人日)として犯罪者に対する刑罰は行わないことにしたそうです。
菊の花の象徴と意味
高貴さと長寿
菊は天皇の紋章にも使われており、高貴さと権威の象徴です。
また、菊は長寿と健康のシンボルともされています。
浄化と癒し
菊の花には浄化の力があるとされ、邪氣を払うために使われることがあります。
特に、菊茶や菊風呂は、体と心の浄化、リラクゼーションを促す効果があるとされています。
菊の香りはリラックス効果があり、心を落ち着けるのに役立ちます。
真実と誠実
菊の花は秋の花であり、秋は実りの季節です。
そのため、菊は真実と誠実を象徴する花としても認識されています。
誠実な心で努力し、その結果を享受する時期を表しています。
再生と変化
菊の花は秋に咲くことから、自然のサイクルや再生の象徴とされています。
落ち葉や枯れる植物に囲まれた中で咲く菊は、新しい始まりや変化を示唆しています。
菊を楽しむ
菊茶
菊茶は目の疲れや頭痛の緩和、リラックス効果を期待できます。
洗った食用菊1輪とクコの実を5個ほど(数はお好みで♪)
これをカップに入れて約150mlのお湯を注いでいただきます。
甘味が欲しい時はハチミツを追加してもオッケー。
アロマテラピー
菊の精油を使ったアロマテラピーは、ストレスの軽減やリラクゼーションに効果的です。
キク科の精油
ローマンカモミール・ジャーマンカモミール
イニュラ・イモーテル(ヘリクサム)など
スキンケア
菊のエキスを配合したスキンケア製品は、肌の鎮静や保湿に良いとされています。
※ キク科アレルギーをお持ちの方は使用や飲用を避けてください。
菊の花にまつわる伝統と行事
枚方大菊人形
大阪府枚方市で毎年開催される菊人形展です。菊の花を使った美しい人形が展示され、多くの人々が訪れます。
参考サイトさま:枚方が誇る伝統美「菊人形」。市民の手で紡ぐ芸術「ひらかた市民菊人形の会」の制作過程に迫る | 大阪府枚方市の観光情報誌『ひらいろ』
元『おけいはん』な私は『菊人形』と言えば枚方大菊人形です。
京都の嵯峨菊人形
肥後菊・肥後菊とともに古典菊の一つの嵯峨菊を使った菊人形。
美しい菊の花と人形が一体となった作品が展示されます。
参考サイトさま:大覚寺嵯峨菊展2025年11月1日~30日(日程時間・・・)
奈良の菊華展
平城京左京三条二坊宮跡庭園で開催される菊華展では、菊の花が展示されます。
参考サイトさま:第54回平城宮跡菊花大会を開催(平城京左京三条二坊宮跡庭園、10/21~11/12) – 奈良市ホームページ
重陽の節句は菊の花と共に長寿と健康を願う日本の伝統的な行事です。
この特別な日に、浄化と感謝の心を持って、自分自身や周りの人々への思いやりを深めることができます。
自然の美しさに触れ、瞑想や感謝の実践を通じて、心身の調和を取り戻すきっかけとなる日でもあります。
秋の訪れと共に重陽の節句を通じて心と体のバランスを整え、新たなエネルギーを迎える準備を整え、大地の恵みに感謝し、菊の花の力を借りて、豊かな秋を過ごすための一歩を踏み出してください。
重陽の節句を通じて日常生活にスピリチュアルなエネルギーを取り入れ、健やかな毎日を過ごされることを心より願っています。
Notes and Prerequisites(注意事項):
伝統と現代の調和
暦注は古来からの伝統に基づくものであり、現代の科学的根拠とは異なることがあります。
暦注の内容は参考程度にとどめ、日常生活や重要な決定においては現代の知識や情報ともバランスを取るようにしてください。
個人差の尊重:
暦注の効果や感じ方は個人によって異なります。
全員に同じ効果があるわけではないため、自分に合った使い方を見つけることが重要です。
批判的思考の維持
暦注の内容は長い歴史にわたって受け継がれてきたものですが、すべてを盲信せず、批判的な視点を持つことが大切です。
自分の直感や経験を信じつつ、情報を鵜呑みにしないよう心がけましょう。
専門家の意見を参考に
健康や重要な人生の決断に関しては暦注を補完的な情報として利用し、専門家の意見やアドバイスを積極的に求めることを推奨します。
特に健康に関する問題、法的問題については、医師や専門家に相談することが重要です。
安全を最優先
暦注の指示に従って行動する際も、安全を最優先に考えることが大切です。
特に建築や移動などの行動においては、現代の安全基準や法規制を遵守することが必要です。
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