【二十四節氣】立夏
暦便覧
夏の立つがゆへ也

太陽黄経45度。
旧暦四月巳の月の正節。
新暦5月6日頃に迎えます。
暦の上での夏のはじまりです。
この日から立秋の前日までが夏となります。
徐々に陽が長くなるのを実感したり、蛙の声が聞こえたりと夏の氣配が色濃くなります。
立夏 七十二候
初候 蛙始鳴 かわず はじめてなく
次候 蚯蚓出 みみず いずる
末候 竹笋生 たけのこ しょうず
立夏の生活
夏は自分らしさを存分に発揮できる季節です。
この時期には五感をフルに活用して夏のエネルギーを吸収し、冬の間に育てたものや春に芽吹いたものを形にして表現する時期となります。
立夏の時期は新しいエネルギーと活力に満ちた特別な時間です。
朝早く起きて、太陽の光を浴びることで、ポジティブなエネルギーを取り入れます。
立夏は新たな始まりを象徴し、日光はそのエネルギーを体内に取り込む手助けをしてくれます。
そのため、夏は早寝早起きが特に重要となる時期でもあります。
22時から2時のいわゆるゴールデンタイムと呼ばれる時間には眠って天のエネルギーを受け取るのが大切。

天のエネルギーを受け取る時間と言われるこのゴールデンタイムに就寝していることはフィジカル的にもとっても大事なんですって。

東洋哲学、特に中医学(漢方医学)では、夏は五行説に基づいて「火」のエレメントに関連付けられ、心臓と密接に関連しています。
夏は陽のエネルギーが最も強くなる時期でもあります。
それに伴って、身体全体の代謝が活発になり、心臓もその影響を受けます。
体温が上がり、血液循環が促進されることで、心臓の動きが活発になると考えられます。
スピリチュアルな視点では夏はエネルギーの高まりと生命力の強化の時期とされています。
これが心臓の活発な動きと関連しています。
心臓は生命力の中心であり、夏の豊かなエネルギーが心臓を活性化させるとも考えられます。
夏は成長と繁栄の季節であり、心臓もその影響を受けて力強く鼓動します。
また、夏は開放的なエネルギーが満ちており、感情の解放や表現が促されます。
心臓は感情の座とも言われ、夏のエネルギーが感情の流れを活発にし、心臓の動きに影響を与えると考えられます。
これらの理由から夏は心臓の働きが活発になる時期で、そのために動悸が起きやすくなると言われています。
漢方では「補血」という概念があり、これは体の栄養を増やし、潤いを保つことを意味します。
夏にはふらつきや物忘れが増えることもあるため、日頃から栄養価の高い食事を摂ると良いとされています。
この時期、下丹田を鍛える呼吸法を会得するのがおススメです。
丹田に力を入れて息を吐き出す呼吸法を取り入れることで、内なるエネルギーを活性化させます。
丹田に力を入れて息を思い切り吐き出します。
これを意識して繰り返す。という方法です。

丹田とは氣を溜める場所のことで、
上丹田は眉間
中丹田は心臓の下
下丹田はおへそ下三寸
です。

森林浴や川辺の散策など、自然の中で過ごす時間を大切にしましょう。
五感をフルに使って自然のエネルギーを感じ取り、心身ともにリフレッシュします。

また、日々の感謝や氣付きを記録するためのジャーナリングを行うのもおすすめです。
立夏の時期は新たな氣付きや成長のチャンスに溢れています。
立夏の時期に摂りたい食材
夏は赤い食べ物をいただくと良いと言われています。
トマトやクコの実など、赤い食材を意識して食事に取り入れることで、体の栄養を補い、エネルギーを高める効果が期待できます。
クコの実

別名:ゴジベリー
生薬名:枸杞子(クコシ)
注意事項(クリックで詳細が開きます)
確認の上、取り入れてください。
クコの実にはビタミンCや食物繊維が豊富ですが、過剰摂取には注意が必要です。特にビタミンCは体内で過剰になると下痢や腹痛を引き起こすことがあります。
以下に当てはまる方は主治医に相談の上取り入れてください。
※糖尿病の場合: クコの実には糖分が含まれており、糖尿病の方は摂取に注意が必要です。血糖値の管理が難しくなる可能性があります。
※腎臓病の場合: クコの実には鉄分が多く含まれており、腎臓病の方は摂取に注意が必要です。過剰な鉄分摂取が腎臓に負担をかける可能性があります。
妊娠中の摂取: 妊娠中の方は、クコの実の摂取について医師に相談することが推奨されます。ビタミンCの過剰摂取が胎児に影響を与える可能性があります。
畑のルビーと呼ばれるクコの実は栄養価が高く、氣や血を補う生命力UPの食べ物。
「神農本草経」には上薬に属していて誰もが食べても元氣が出る食材とされています。
滋養強壮、疲労回復、めまい、耳鳴り、視力減退改善に期待でき、
肺を潤す作用で慢性的な咳にも良いと言われています。
クコの実は心の負担やストレスを軽減し、心の浄化を促す力があるとされています。
日々のストレスや悩みから解放され、心が軽くなることで、内なる平和を感じる助けとなります。
トマト
五行は心火に属して酸味、寒性の食材です。
暑がりや高血圧に。
涼血作用があり血を綺麗にしてくれるトマトは、熱を加えることで寒性が減り冷え性や美肌に良い食材です。
海老
五行は肝木、心火、腎水に属していて、甘味・温性の食材です。
血行促進作用があり、身体が温まるため冷え性に。
疲労回復や食欲増進、めまい、ふらつき、手足の震えがある時にも良い食材。

「シュリンプメッセージ」という占いはご存知?
難しいことはなく、海老をいただく時に「私に必要なメッセージを下さい」と
言っていただきます。
その後「これだ!」という象徴的なワードや出来事から今必要なメッセージを受け取る。というものです。
日常からメッセージを受け取る。という練習にも最適です。
立夏のHerbalism
Recipe
ラベンダーのリラックスバス

材料
・エプソムソルト 200g
・ドライのラベンダー 20g
・ラベンダー精油 5滴
注意事項(クリックで詳細が開きます)
・完成したバスソルトは、湿氣の少ない涼しい場所で、密閉容器に入れて保存してください。
・また乳幼児の手の届かないところで保管してください。
・浴槽の大きさや好みに合わせて、適量を使用してください。
・一般的に、家庭用浴槽(約150~200L)の場合、1回あたり50~100gのエプソムソルトが目安とされています。
・肌に合わない場合は使用を中止してください。
・浴槽を傷める可能性があるため、浴槽の種類によっては使用できない場合があります。
作り方
- ドライのラベンダーをミキサーや手で細かく砕きます。
- 細かくしたドライのラベンダーをエプソムソルトと混ぜ合わせます。
- ラベンダー精油を混ぜ合わせます。
春から夏への移り変わりを象徴しているこの時期は、自然界が活氣を帯び、エネルギーが高まる時期でもあります。
ラベンダーはその香りと色が心を落ち着け、バスタイムに使用することで、新たな季節を迎える心と体をリラックスさせ、バランスを取り戻すのに役立ちます。
また、ラベンダーは浄化と癒しの象徴とされており、過去のエネルギーを浄化し、新たなエネルギーを迎え入れるための準備をすることができます。
また、ラベンダーの香りは瞑想や深いリラクゼーションを促し、内なる平和と調和をもたらします。
ローズマリーのエネルギーティー

材料
・乾燥ローズマリーの葉 大さじ1(約2~3g)
・熱湯 1カップ
・はちみつ(お好みで)
作り方:
- 乾燥ローズマリーの葉をティーポットまたはカップに入れます。
- 熱湯を注ぎます。
- 5-10分間蒸らします。
- 茶こしで濾してカップに注ぎます。
- お好みではちみつを加えてください。
このお茶はエネルギーを高め、氣分をリフレッシュさせる効果があります。
立夏は新しいエネルギーが溢れる時期であり、自然界が再び生命力を取り戻す時期です。
ローズマリーはその刺激的な香りと浄化作用で、心と体を目覚めさせ、活力を取り戻すのに役立ちます。
スピリチュアルな観点から見ると、ローズマリーは記憶と集中力を高めると言われています。
また、古代ギリシャやローマでは、ローズマリーは守護と癒しのシンボルとされていました。
このため、立夏の時期にローズマリーティーを飲むことで、新しい季節のエネルギーを迎え入れ、内なる強さとバランスを見つける手助けとなります。
歳時記
5月5日【五節句】端午の節句
立夏前後には子供の日として祝日に制定されている端午の節句を迎えます。
年によって立夏の前だったり、後だったりするので立夏でもご紹介します。

穀雨のページ内「歳時記」でもご紹介しているのでサラッと。

五節句の一つ、端午の節句は「こどもの日」で🎌祝日と制定されています。
端午の節句は男の子の成長を願う日とされ、
古くは摘んできた菖蒲やヨモギなどの薬草で邪氣を祓っていました。
早苗月

早苗月(さなえづき)は、5月の異称です。
「早苗」は田植えのために育てられた若い苗を指し、この時期に田植えが行われることから、5月を早苗月と呼ぶようになりました。
他にも5月を表す異称には、「皐月(さつき)」があります。これも「田植え月」と同義で、日本の伝統文化に根ざした呼び名です。

早苗月や皐月といった異称を使うと、自然や季節の移ろいを感じさせる詩的な表現ができるのが魅力ですね。
早苗月(さなえづき)は田植えが始まる季節であり、日本の伝統的な農業文化に深く根ざした重要な時期です。
田植えの時期には、多くの神事が行われます。
これらの神事は、自然との調和と農作物の成長を祝うものです。
早苗月は苗が田んぼに移植され、成長を開始する時期です。
このことから新しい始まりや成長、再生の象徴とされ、この時期に新しいプロジェクトや目標をスタートさせるのに適していると考えられています。
田植えは自然のリズムに合わせて行われるため、早苗月は自然との調和を強く感じられる時期です。
自然のエネルギーとシンクロすることで、自分自身のエネルギーも整え、バランスを取ることができます。
早苗月は豊作を祈る重要な時期でもあります。
伝統的な儀式や祈りは、自然の恵みに対する感謝の氣持ちを表します。
この時期に感謝の祈りを捧げることで、ポジティブなエネルギーを引き寄せるとされています。
この時期には、自然の中での瞑想や内省がおすすめです。
新しい生命の成長を感じながら自分自身の内面を見つめ直すことで、精神的な成長や癒しを得ることができます。
お田植祭
御田植祭(おたうえまつり)は、寺社や皇室の領田で行われる伝統的な行事です。
豊作を祈念し、田植えの工程を模擬的に演じる神事で、実際の田植えの時期に行われるものを指します。この行事は全国各地に伝わり、日本人と稲作の長く深い関係を示しています。
地域ごとに行事を行う組織は異なりますが、収穫までの全工程を演じることは少なく、多くの場合は田植えで終わる形式を取ります。
田植歌を歌う風習があり、これが田の神を祀る農耕儀礼と結びついて祭礼となったと言われています。
歴史的には権門による勧農があり、その模倣や展開として各地で行われるようになったともいわれます。

「権門による勧農」とは貴族や高位の寺社が農業を奨励し、模範となる農作業を推進したことを指します。
そのため地域の代表的な寺社の年中行事として伝えられることが多く、地域ごとに様々な芸能の要素が取り入れられ、特徴的な行事が伝承されています。
お田植祭は、農業と自然への感謝と祈りを込めた、深い伝統を持つ重要な儀式です。

その他早苗月のならわし
水口祭(みなぐちさい)
田んぼに水を引く時に行われる祭りで、農業用水の豊かさと清らかさを祈ります。水の神様に感謝を捧げることで、作物の成長を祈願します。
五穀豊穣(ごこくほうじょう)の祈り
五穀(米、麦、粟、豆、黍)の豊作を祈る習慣で、これらの作物が豊かに実るように祈りを捧げます。
これらの儀式や伝統は日本の農業文化と深く結びついており、自然との調和や感謝の氣持ちを大切にする精神が反映されています。
Notes and Prerequisites(注意事項):
健康に関する注意:
記事内の情報は一般的な知識を提供するものであり、医療のアドバイスを代替するものではありません。
持病やアレルギーがある方、妊娠中や授乳中の方は、ハーブや精油を使用する前に医師に相談してください。
ハーブや精油の取り扱い:
ハーブや精油は濃縮された成分を含んでいるため、正しい知識と注意が必要です。
使用する際は必ず適量を守り、皮膚に直接使用する場合は希釈して使用してください。
目や粘膜に触れないよう注意し、万が一目に入った場合はすぐに洗い流し、必要なら医師の診察を受けてください。
小さなお子様やペットの手の届かない場所に保管してください。
自己責任の明示:
記事内のレシピや使用方法は自己責任でお試しください。個々の体質や状況によって効果や反応が異なるため、自己判断のもとで行ってください。
万が一、使用後に異常が現れた場合は直ちに使用を中止し、医師の診察を受けてください。
スピリチュアルな観点の理解:
記載されているスピリチュアルな情報は文化や個々の信念に基づいたものであり、科学的根拠に基づくものではありません。
スピリチュアルな実践や信念は個人差があり、すべての人に同じ効果があるわけではありません。
環境への配慮:
ハーブや精油は自然からの恵みです。使用する際は環境への影響を考慮し、持続可能な方法で採取されたものを選びましょう。
廃棄する際は適切な方法で処理し、環境への負荷を最小限に抑えるよう心がけてください。