【二十四節氣】立春
春の氣たつを以て也
こよみ便覧春の氣配がしてきます。という意味です。
一年の最初の節氣で太陽黄経315度の時。
旧正月寅の月の正節。
暦の上では旧冬と新春の境で、春が訪れはじめる時期。
八十八夜や二百十日などの雑節はこの日(立春)が起算日です。
立春=旧正月。と間違えがちですが、旧正月とは立春に一番近い新月の日を指します。
立春の日と旧正月が同じ日になるのは稀で、この日は「朔旦立春」と言い特に縁起の良い日と言われています。
直近の朔旦立春は平成4年(1992年)で、次の朔旦立春は2038年だと言われています。
立春の七十二候
初候 東風解凍 はるかぜ こおりをとく
次候 黄鶯睍睆 うぐいすなく
末候 魚上氷 うお こおりをいずる
エネルギーの切り替わりポイントについて。
暦が進んだり、天体の運行であるとか…日々のエネルギーというのは移り変わっていくものなのですが、主に人のエネルギーの切り替わりの時期は年に2度あるとされています。
・旧正月&立春
・自分の誕生日
誕生日から誕生日のサイクルは、自分だけのエネルギーのサイクルだということは
なんとなしに理解はしていましたが、なかなかややこしくて教わった時はあまりピンと来なかった件。
新暦(グレゴリオ暦)1月1日から旧暦の1月1日、もしくは立春までの間は
新しい年のエネルギーに順応させていく期間で、
旧正月から立春を迎えて本格的に新しい1年がスタートした。
というイメージで良いそうです。
ならわしと生活
春一番
立春を過ぎて、最初に吹く南寄りの強い風。
春告鳥
うぐいすのことで、この時季を象徴する鳥。春の兆しを告げます。
立春の生活
春は五行の「木」に対応し、成長と発展を象徴します。
「青春」という言葉にも表れるように、春は物事の始まりや、常に成長しようという心意氣を表す季節です。
「青色」は春のエネルギーを象徴し、青いものを身に付けたり近くに置くことでそのエネルギーを取り入れることができると言われています。
春が訪れ始めると自然界は冬の休息を終えて成長のエネルギーを解放させはじめます。
この時期は私たちも冬の間に蓄えた知識や習慣を芽生えさせ、より健全で夢に向かって羽ばたくための準備をする時期です。
立春の期間は新たな始まりの時期です。
物事の始まりは肝心であり、それは心と体の健康にも当てはまります。
この時期に感じるストレスや違和感は早めに対処し、大きな病を未然に防ぐことが大切です。
精神状態に注意を払い、必要な場合は軌道修正や休息を取ることが重要です。
新しいプロジェクトや目標の設定
新しい始まりを象徴するこの時期に新しいプロジェクトや目標を設定することで、ポジティブなエネルギーを引き寄せます。
瞑想や日記を通じて自分の内面と向き合い、新しい目標やビジョンを明確にすることが大切です。
不要なエネルギーを手放す
冬の間に溜まった不要なエネルギーや毒素を体から排出するために、デトックスを意識するのも良いでしょう。
レモン水やハーブティー(ネトルやダンデライオン)を取り入れることで、体の浄化をサポートします。
ネトルやダンデライオンの詳細は後述しています。
家の中のクリアリングもおすすめです。
古いものを整理し、新しいエネルギーが流れ込むスペースを作ります。
体調管理
この時期は目の疲れや病があらわれやすい為、違和感を感じたら冬の養生に戻り、
早寝早起きを。
目の周りを温めたり、マッサージをするのも良いでしょう。
冬の主な養生は、冷えの改善や予防、精のつく食事をいただき、
ゆっくりと休養をとる。です。
また、リンパの流れにも注意が必要です。
耳の周り、首、脇、足の付け根などのマッサージでリンパの流れを促すのがおススメです。
この時期は心に負担をかかる環境を避けて心を平穏に保つのが大切だと言われています。
自然と触れ合う時間を増やし、散歩やガーデニングを楽しむことで自然のエネルギーを取り入れ、木や花が芽吹く春のエネルギーを感じながら、心と体をリフレッシュさせるのも良いかもしれません。
立春のおすすめの食材。
旬の食材を積極的に取り入れ、体のバランスを保ちます。
食事に彩りを加え、五行の「木」に対応する青い食材(ほうれん草などの緑黄色野菜)や苦みのある食材(フキノトウなど)、イチゴなどの果物の酸味を意識的に摂取すると良いとされます。
ニラ
肝木・腎水に属すデトックスとリラックス効果が高い食材。
温性で辛味があり陽氣を補うため、冷え症や血のめぐりの悪い人には特に有用であると言われています。また、腫物や充血、不眠症と言った症状がある時にも良いと言われています。
フキノトウ
肝木で平性の食材。
苦味が心臓によく血の巡りを良くしてくれると言われています。
梅
甘味と温性を持つ食材で、脾土と肺金に属します。
クエン酸を多く含み滋養によく、疲れた時にも良い食材です。
五行的には胃腸や呼吸器を丈夫にする働きがあると言われています。
梅には殺菌や汗止めの効果もあり、種を取って煮詰めた梅肉エキスは下痢などにも良いと言われています。
立春のHerbalism
立春の時期には心と体のバランスを整え、免疫力を高めることを意識したものを取り入れてみるのがおすすめです。
(ハーブ、精油名をクリックすると詳細が表示されます。)
エルダー (Elder)
別名:セイヨウニワトコ・エルダーフラワー
学名:Sambucus nigra
強力な抗酸化物質やビタミンCが豊富で、免疫システムを強化し、風邪やインフルエンザの予防に役立ちます。
発汗作用・利尿作用・抗アレルギー作用など
風邪、インフルエンザ、花粉症に。
癒しと安心感をもたらし、心身のバランスを整えます。
活用方法: エルダーフラワーティーとして摂取することで、免疫力を高めることができます。
ネトル (Nettle)
別名:セイヨウイラクサ(西洋刺草)
学名:Urtica dioica
※生のネトルの葉は皮膚に刺激を起こすため注意が必要。
ビタミンCや鉄分を多く含み、免疫システムをサポートし、疲労感を軽減します。
利尿作用・浄血作用など
リウマチ・花粉症・アトピーなどのアレルギー疾患・痛風などに
集中力とクリアな思考を促進し、内なる平和を取り戻します。
活用方法: ネトルティーとして飲むことで、体の調子を整えます。
ダンデライオン (Dandelion)
和名:セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)
学名:Taraxacum officinale
※胆石のある人やキク科アレルギーの人は注意が必要
抗酸化物質が含まれ、免疫力を強化し、肝機能をサポートします。デトックス効果も期待できる。
強肝作用・解毒作用・利胆作用・緩下作用・催乳作用・抗リウマチ作用・血液浄化作用など
肝胆系の不調・便秘・消化不良・リウマチ・肌荒れなどに。
新しい始まりと成長を象徴し、前向きなエネルギーを促進します。
活用方法: 根を軽くロースト(焙煎)して淹れるダンデライオンルートティーは「ノンカフェインのヘルシーコーヒー」として幅広く愛されています。
このダンデライオンルートティーは体のデトックスを促進してくれます。
<精油:Essential Oils>
シダーウッド (Cedarwood)
学名:Cedrus atlantica
別名:シダーウッドアトラス
※妊娠中や授乳中は避ける・強刺激・てんかんの既往症がある人は避ける
リラックス効果が高く、ストレスを軽減し、免疫力を間接的にサポートします。
グラウンディングの効果で心を安定させ、不安やストレスを和らげます。
抗カタル作用・抗菌作用・抗感染症作用・利尿作用・去痰作用・リンパ循環促進作用など
活用方法: バスソルトやマッサージオイルに加えて、リラックス効果を高めます。
レモン (Lemon)
学名:Citrus limon
※光毒性あり・強刺激
ビタミンCが豊富で免疫力を強化し、抗菌・抗ウイルス作用もあります。
心を明るくし、氣分を高揚させます。
浄化とポジティブなエネルギーをもたらし、精神的なリフレッシュを促進します。
抗菌作用・抗感染作用・抗炎症作用・抗真菌作用・解熱作用・抗リウマチ作用・殺菌消毒作用・など
活用方法: ルームスプレーやディフューザーで使用して、空間の浄化とリフレッシュを図ります。
アロマ、ハーブのレシピ
エルダーとネトルの免疫力アップティー
体をリフレッシュし、免疫力を高めるのに最適なハーブティー。
エルダーフラワーは風邪やインフルエンザの予防に役立ち、ネトルはビタミンやミネラルが豊富で全体的な健康をサポートします。
体だけでなく心も浄化され、バランスが取れた状態を保ち、エネルギーを高めてポジティブな氣持ちを引き寄せる効果が期待できます。
また、心を落ち着かせストレスを軽減することで、精神的な健康もサポートしてくれるため、この爽やかなティーを楽しんで春のエネルギーをスムーズに取り入れやすくなるでしょう。
材料:
エルダーフラワー 1ティースプーン(約1.5g)
ネトルの葉 1ティースプーン(約1g)
ダンデライオンの根 1ティースプーン(約2g)
熱湯 1カップ(200㎖)
作り方:
1.エルダーフラワー、ネトルの葉、ダンデライオンの根をティーポットに入れます。
2.熱湯を注ぎ、約10分間蒸らします。
3.濾してカップに注ぎ、ハチミツなどで甘さを調整してお楽しみください。
シダーウッドのリラックスバスソルト
心身ともにリフレッシュし、ポジティブなエネルギーを引き寄せるためのバスソルト。
エプソムソルトは筋肉の緊張を和らげ、体内の毒素を排出するデトックス効果があります。
シダーウッド精油はリラックス効果とともに精神的な安定をもたらし、保護と強さの象徴とされています。
ラベンダー精油は心を落ち着かせ、安眠を促進し、癒しと浄化の効果があります。
材料:
エプソムソルト 1カップ
シダーウッド精油 10滴
ラベンダー精油 5滴(お好みで)
ベーキングソーダ(重曹) 1/2カップ(約120g)
作り方:
1.エプソムソルトとベーキングソーダをボウルに入れて混ぜます。
2.シダーウッド精油を加え、さらに混ぜます。
希望する場合、ラベンダー精油も加えて混ぜます。
3.密閉容器に入れて保存します。
入浴時に大さじ2〜3杯のバスソルトを浴槽に入れ、リラックス効果を楽しんでください。
レモンのフレッシュルームスプレー
レモンの香りは空間を浄化してネガティブなエネルギーを追い払い、ポジティブなエネルギーを引き寄せてくれるので、始まりのエネルギーが高まる立春の時期にお勧めです
材料:
水 1カップ
レモン精油 15滴
ウィッチヘーゼル(または無水エタノール) 大さじ2
作り方:
1.スプレーボトルに水を入れます。
2.ウィッチヘーゼル(または無水エタノール)を加え、よく振って混ぜます。
3.レモン精油を加え、さらによく振ります。
部屋にスプレーして、爽やかな香りと浄化効果を楽しんでください。
ならわし
立春大吉
立春を迎える日は、『立春大吉』と書いたお札を門に掲げます。
この『立春大吉』の文字は、左右対称で裏から見ても対象に見えます。
昔、ある家の中に入ろうとした鬼が門に『立春大吉』のお札を見かけました。
門をくぐって振り返ると同じように門に『立春大吉』の文字が見えました。
鬼は「まだ門をくぐっていなかったのか」と勘違いをして、もう一度門をくぐって外に出てしまいました。
という言い伝えから、厄除けや「一年を無事で過ごせることが出来る」という意味を持つようになったそうです。
この鬼のおまぬけさんっぷりが何か他人事に思えない…
ああ、うん。そうだね。
福茶をいただく。
立春の日の朝一番に汲んだ若水で福茶を淹れいただきます。
本来は緑茶に梅と昆布を加えたものですが、風邪をひきやすい時期だったり花粉症への対応を始める時期でもあるので、それらに対応したハーブティーも良いかもしれません。
初午(はつうま)
立春を迎えて初めての『午の日』のことで、和銅4年(711年)の初午の日に伏見稲荷の稲荷神が稲荷山に鎮座されたとされることから、この初午の日に稲荷参りをするならわしとなりました。
事八日
2月8日。
お裁縫で使った古い針を豆腐やこんにゃくに刺す「針供養」が行われる日でもあります。
物忌の日とされている2月8日の事八日は、お部屋のお掃除・片付けをすると良いと言われています。
紀元節(建国記念の日)
旧暦で計算された「神武天皇の即位の日、正月朔日」を新暦に換算したところ2月11日にあたり、この日を「建国記念の日」と制定されました。
(1966年(昭和41年)の祝日法改正により国民の祝日に加えられ、翌1967年(昭和42年)2月11日(政令により規定)から適用)
もともとは『紀元節』と呼ばれていました。
国民の祝日に関する法律では、「建国をしのび、国を愛する心を養う。」と規定されています。
Tsukioka Yoshitoshi (1839-1892) – Egenolf Gallery [1], パブリック・ドメイン, リンクによる祈年祭(としごいのまつり)
2月17日
春、農耕の始まりに当たり、五穀豊穣を祈願する日。
日々いただく食べ物に改めて感謝する日でもあります。
立春は、心と体を整え、新たな成長と始まりを迎えるための大切な季節です。
この時期をしっかりと過ごし、春のエネルギーを存分に取り入れて、健康で充実した生活を送りましょう。
新しいサイクルの流れに乗るために
立春を迎えたこの時期に
じぶんにとって「必要なもの」「もう不必要となったもの」
「取り入れるべきものとそうでないもの」の取捨選択をしていきましょう♪
な期間です。
Notes and Prerequisites(注意事項):
健康に関する注意:
記事内の情報は一般的な知識を提供するものであり、医療のアドバイスを代替するものではありません。
持病やアレルギーがある方、妊娠中や授乳中の方は、ハーブや精油を使用する前に医師に相談してください。
ハーブや精油の取り扱い:
ハーブや精油は濃縮された成分を含んでいるため、正しい知識と注意が必要です。
使用する際は必ず適量を守り、皮膚に直接使用する場合は希釈して使用してください。
目や粘膜に触れないよう注意し、万が一目に入った場合はすぐに洗い流し、必要なら医師の診察を受けてください。
小さなお子様やペットの手の届かない場所に保管してください。
記事内のレシピや使用方法は自己責任でお試しください。
個々の体質や状況によって効果や反応が異なるため、自己判断のもとで行ってください。
万が一、使用後に異常が現れた場合は直ちに使用を中止し、医師の診察を受けてください。
スピリチュアルな観点の理解:
記載されているスピリチュアルな情報は文化や個々の信念に基づいたものであり、科学的根拠に基づくものではありません。
スピリチュアルな実践や信念は個人差があり、すべての人に同じ効果があるわけではありません。
環境への配慮:
ハーブや精油は自然からの恵みです。使用する際は環境への影響を考慮し、持続可能な方法で採取されたものを選びましょう。
廃棄する際は適切な方法で処理し、環境への負荷を最小限に抑えるよう心がけてください。