選日について【その1:朔望月手帖記載の選日】

魔女のこよみ帖

暦注と選日

暦注と選日の違いってややこしくないですか?

ざっくりな違いについてご紹介します。

暦注とは

暦注は暦に記載された日付以外の情報や、年中行事、伝統的な習わしなどを含む広範な概念です。
これは特定の日の吉凶や、日常生活における注意点、宗教的儀式の日取りなどを示すために使われます。

選日とは

「撰日」とは暦注のなかで、雑節や年中行事に含まれないもののことを言います。
選日(せんじつ)とは、暦注上において干支の組合せによってその日の吉凶を占う物であり、六曜・七曜・十二直(中段)・二十八宿・九星・暦注下段等を含めた総称です。擇日(たくじつ)・撰日・雑注とも呼ばれます。

特定の日の吉日や凶日を判断するために使われ、日々の生活や重要な決断を行う際の指針となります。

これは日常をより充実させ幸せに暮らすために、凶事を極力避けて過ごせるように暦注として暦に記載されるようになったそうです。

天赦日・八専・十方暮・土用・三隣亡・天一天上・三伏・犯土・一粒万倍日・不成就日・庚申・己巳・甲子などが撰日にあたります。

選日の起源は古代中国から続く「萬年曆(または萬年農民暦)」に由来し、これが基になっています。
日本独自の信仰や習慣も取り入れられており、一粒万倍日などはその代表例です。

一粒万倍日等は日本に農民暦が入ってきた後に独自に作られた信憑性に乏しい内容である。という説もあります。

「採用するかしないかは、あなた次第です」で良いのではないか。
と思うので、私は採用していますw

六曜・七曜・十二直・二十八宿・九星・暦注下段以外のもののうち、一粒万倍日や不成就日、三隣亡、天赦日(本来は暦注下段に属しますが、選日の欄に書かれる場合もあります)といった選日は、選日の中でも比較的有名ですが、一方、八専・十方暮・天一天上・犯土などは、現代日本ではマイナーであり、七曜表形式のカレンダーにはほとんど記載されていません。

すべてを取り入れようとすると現代ではかなり生活しづらくなるという理由が大きいと思います。
なので、取り入れやすい物から意識してみるのが良いかと思います。

暦注が広範な年中行事や習わし全般を含むのに対して、選日はその中で特に日々の吉凶に焦点を当てた部分である。といった感じで良いかと思います。

朔望月手帖に記載している選日

たくさんある選日ですが、私たちのオリジナル手帳である朔望月手帖はその中から日常に取り入れやすい選日をピックアップして記載しています。

くどいようですが、暦注に記載されているものをすべて採用しようとするのは、現代の生活ではほぼ不可能に近いため、自身がどれを取り入れるのかを決めることや、「お日柄」に囚われすぎないことが大切です。

天赦日(てんしゃび/てんしゃにち)

天赦日は特別な日で、さまざまな分野で大変重要視されている日です。

「万よし」と書かれ、「百神が天に会合し、天が万物を赦す日で万事に渡って吉」と言われています。
暦日中で、一日中極上の大吉日。
干支相生・相剋のバランスを得て、天の恩恵によって何の障害もない日とされます。
特に婚姻に関しては最高の吉日で、開店・事業の創立・発明や研究の発表などには最良の日とされています。


春(立春~立夏前日) 戊寅の日
夏(立夏~立秋前日) 戊申の日
秋(立秋~立冬前日) 甲午の日
冬(立冬~立春前日) 甲子の日

天赦日は「百神が天に会合し、天が万物を赦す日」とされ、宇宙からの祝福とポジティブなエネルギーが最大限に流れる日です。
この日は心の解放や新たなスタートに最適です。
瞑想や祈りを通じて宇宙のエネルギーとつながり、過去のトラウマやネガティブな感情を手放すことが促されます。
特に婚姻や新たなプロジェクトの開始において、天赦日のエネルギーを活用することで成功と幸福が約束されると考えられています。

私たちが取り入れるハーバリズムにおいて天赦日は、ハーブの収穫や新しいハーブ療法の開始に最適な日です。
この日は地球のエネルギーが特に高まり、収穫されたハーブの効力が最大限に引き出されます。
特に癒しや成長に関するハーブは、天赦日に収穫することで、その効果が倍増すると信じられています。
また、ハーブを用いた儀式や治療もこの日に行うことで、より効果的な結果が得られるとされています。

天赦日は干支相生・相剋のバランスを得て、天の恩恵を受ける日とされています。
陰陽五行のバランスが完璧に整っているため、この日に行うすべてのことは自然と調和し、成功が約束されると考えられています。
特に結婚や事業の創立、発明の発表など、人生の大きな節目において天赦日のエネルギーを利用することで、順調なスタートと繁栄をもたらすことができると考えます。

ウィッチクラフトにおいても、天赦日は極めて重要な日としています。
この日は魔法や儀式の効果が最大限に引き出されるため、特にポジティブな魔法の実践に最適です。
新しい魔法のアイテムの作成や、大規模な儀式の開始には理想的な日とされています。
また、天赦日のエネルギーを利用して浄化や保護の魔法を行うことで、悪いエネルギーから自分を守り、ポジティブな変化を促します。

天赦日はあらゆる面で成功と繁栄をもたらすための吉日です。
この日にアクションを行うことで、その恩恵を最大限に享受することができます。

どんな小さなことでもこの日のエネルギーを活用して、前向きな一歩を踏み出してみてください。

天一天上(てんいちてんじょう)

日の干支によって定められる選日です。
癸巳~戊申の16日間で、方角に関する禁忌を生み出す天一神(なかがみ)が天上に去るため方角に関する禁忌がなくなるとされる期間です。
しかし、その代わりに日遊神が地上に降りて家の中に留まるため、この期間は家の中を清潔にしなければ日遊神の祟りがあるとされています。

その年の最初の天一天上の1日目を「天一太郎」といい、特に特別な上吉日とされています。
この日に雨が降るとその後の天候が良くなくなるとされ、この日の天候によってその年の豊作と凶作を占いました。

天一神(なかがみ=一方に長く留まる神)は常に八方を巡行して人事の吉凶禍福を司り、悪い方角をふさいでこれを守ってくれる神さまで、「方違え」は地上に天一神が在る場合の方角の禁忌を避けるものを言います。

天一神巡り方位

初日/日数方角
己(つちのと)酉(とり)の日より6日間艮(うしとら・ごん):北東
乙(きのと)卯(う)の日より5日間卯(う・ぼう):東
庚申(かのえさる)の日より6日間巽(たつみ・そん):東南
丙(ひのえ)寅(とら)の日より5日間午(うま・ご):南
辛未(かのとひつじ)の日より6日間坤(ひつじさる・こん):南西
丁(ひのと)丑(うし)の日より5日間酉(とり・ゆう):西
壬(みずのえ)午(うま)の日より6日間乾(いぬい・けん):北西
戊子(つちのえね)の日より5日間子(ね・し):北
癸巳(みずのとみ)の日より16日間天上に返り紫微宮(しびきゅう)に(くらい)す。

天一天上の期間は方角に関する禁忌がなくなるため、調和のとれたエネルギーがより自由に流れるとされています。
これは陰陽五行のバランスが一時的に整うことを示していて、この期間においては家の中の秩序を保ち、清潔を維持することで家庭運が向上するとされます。
併せて、この期間は心身の浄化やエネルギーのリセットに適している時期でもあります。
特に「天一太郎」の日には、宇宙からの祝福が特に強くなるとされ、新しい始まりやポジティブな変化を促進するための祈りや瞑想、そしてお掃除をすることがおすすめです。

天一天上の期間において家の中を清潔に保つことが特に強調されます。
日遊神の祟りを避けるためにハーブを使った清浄効果のあるスプレーやハーブティーを活用し、家の中の空氣を浄化するのが効果的です。

この期間を利用して自分自身や家族、家をポジティブなエネルギーで満たし、より良い運勢を引き寄せることが期待できる時です。

この記事が天一天上の期間をより深く理解し、その恩恵を最大限に活用するための助けになれば幸いです。

甲子(かっし/こうし)日

甲子日は十二支の「子」(年と「甲」の干を持つ日を指し六十干支の最初の日を言います。
五行では「木・水」の相生で、このため特にめでたい日とされています。
甲子日は新しい年の始まりを象徴する日とされており、特別な祝典や儀式が行われることがあります。

はじまりの氣が満ちるこの日から始めたことは長続きし、新しいプロジェクトや計画を始めるなど、行動を起こすにも良い日とされています。

師匠
師匠

ちなみに、阪神タイガースや高校野球でおなじみの甲子園は、甲子園球場の起工式が大正13年「甲子の年」に行われ、末永く続くようにという意味を込めて「甲子園」と名付けられたから。という説があります。

子(ねずみ)は大黒天の使いであることから大黒天の縁日とされています。
また、大黒天の縁日とされることから、豊穣や繁栄を願う意味も込められています。

新しいエネルギーの始まりを象徴する甲子の日は、個人の成長や再生を促す日とされています。
この日は、自己の内面的な変化や新しいステージに向けた準備をするための良い機会とされています。

甲子日は、多くの文化や伝統で重要な日とされており、新しい始まりや成長を象徴する日として多くの人々に愛されています。
あなたは甲子日にどのような意味を見出しますか?

鬼宿(きしゅく)日

二十八宿の「鬼宿」の日。
鬼が宿に留まるため、鬼に邪魔をされることなく何事もうまくいく大吉日で、長寿や名誉を祝うのに特に良い日とされています。

日の干支などと同様、28日周期で一巡して元に戻り、これを繰り返します。

鬼宿日は悪いエネルギーや邪魔が避けられる特別な日とされています。
これは、宇宙のエネルギーが穏やかで安定している日であり、自己成長や瞑想に最適な日です。この日は新しい意図を設定したり、ポジティブなエネルギーを高めるための祈りや瞑想を行うことが推奨されます。

鬼宿日は、外部の悪いエネルギーだけでなく、自分自身の内なる「鬼」にも対処するのに最適な日と考えることができます。
自分の中に潜むネガティブな習慣や思考パターンを見直し、それを断ち切るための第一歩として鬼宿日を活用するというのも良いかもしれません。
朔望月手帖ユーザー様限定ページに具体的アクションの例をご紹介しています。

鬼宿日は健康と長寿を祝うのに適した日とされています。
この日は特にリラクゼーション効果のあるハーブを使ったティーやアロマを楽しむことで、心身を整えるのに最適です。
また、健康を促進するためのハーブの収穫や新しいハーブレメディの作成にも良い日です。

鬼宿日は多くのポジティブなエネルギーが流れる日であり、その恩恵を最大限に活用するための様々な開運アクションを行うことができます。
あなた自身の状況や目標に合わせて、最適なアクションを選び、素晴らしい一日を過ごしてください。

一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)

一粒万倍日は日本の暦において特に吉日とされる日で「一粒が万倍になる日」を意味します。
この日は始まりや新しい事柄を始めるのに最適な日とされ、特に金運や繁栄に関連する行動が推奨されます。
ただし、借金などは後々増えて苦労するとも言われています。

一粒万倍とは「稲」の異称で一粒の種が万倍に増えるという意味から、何かを始めることでその努力が大きな成果を生むとされています。

他の吉日と重なれば効果は倍増、凶日と重なれば効果は半減すると言われます。


一粒万倍日は日本の宣明暦時代には記載されていましたが、地方暦によっては記載されていないものもありました。
貞享暦以降は暦注から外されましたが、新暦が普及してからは民間暦に掲載されるようになりました。

新しい始まり:この日は新しいプロジェクトを始めたり、新しい習慣を取り入れたりするのに最適です。
一粒の努力が万倍の結果を生むという考えは、ポジティブなエネルギーを引き寄せる助けとなります。
感謝と祈り:一粒万倍日は、収穫の恵みや成功に対する感謝の氣持ちを持つことが重要です。
感謝のリチュアルや祈りを通じて、ポジティブなエネルギーを高めることができます。
繁栄と豊かさ:この日は、金運や繁栄を祈願するのに適しています。財布を新調したり、貯金を始めたりするのも良いとされています。

選日法:宣明暦時代から用いられた暦注(貞享暦後外されたが現代になり再び記載されるようになった)で選日法は二通りが主に使われています。
(朔望月手帖では①の選日法による)

旧暦月 選日法①選日法②
旧暦正月(寅月 立春~啓蟄前日)丑・午の日酉の日
旧暦二月卯月 啓蟄~清明前日酉・寅の日申の日
旧暦三月辰月 清明~立夏前日子・卯の日未の日
旧暦四月巳月 立夏~芒種前日卯・辰の日午の日
旧暦五月午月 芒種~小暑前日巳・午の日巳の日
旧暦六月未月 小暑~立秋前日酉・午の日辰の日
旧暦七月申月 立秋~白露前日子・未の日卯の日
旧暦八月酉月 白露~寒露前日卯・申の日寅の日
旧暦九月戌月 寒露~立冬前日酉・午の日丑の日
旧暦十月亥月 立冬~大雪前日酉・戌の日子の日
旧暦十一月子月 大雪~小寒前日亥・子の日亥の日
旧暦十二月丑月 小寒~立春前卯・子の日戌の日


一粒万倍日を活用することで、新しい始まりと大きな成果を迎えるためのエネルギーを得ることができます。
自然のリズムと調和し、豊かでポジティブな日々を過ごす手助けとなるでしょう。

己巳(つちのとみ)日

「己」は土の氣であり、土は金の氣を生むエネルギーを持っています。
ただし、ここでいう金の氣はお金ではなく、鉱物資源を指します。

五行はバランスが重要で、金の氣ばかりを上げると問題が生じることがあります。

ヒント:刃物や武器なんかも金属。

くどいようですが、五行はバランスです。

巳は蛇のことで、蛇は弁財天の化身であったりお遣いであったりします。

己巳の日は芸術や財運の神さまと言われる弁財天さまの縁日で日本独自の風習です。
「巳の日」にお願いをすることで、お遣いの蛇が弁天さまに願いを届けてくれると言われていますが、神仏とご縁がある縁日である「己巳」の日に行動を起こすことで相乗効果を狙っていると思われます。

己巳日は非常に強力なエネルギーが流れる日とされています。
これは、蛇が弁財天の使いであることから、芸術や財運、創造性に特化した日として重視されます。この日に瞑想や祈りを行うことで、自分の願いや目標を宇宙に伝え、実現のためのサポートを得ることができるとされています。
特に芸術的な活動や財運の向上に向けた意図を設定するのに適しています。

また、五行のバランスが崩れないよう特に土と金のエネルギーを調和させることが重要です。
この日は自然と調和した生活を送り、静かな場所で過ごすことが推奨されます。
また、弁財天をお祀りする寺院や神社に参拝し、財運や芸術的な成功を祈ることも一般的です。

八専(はっせん/はちせん)

日の干支が壬子から癸亥までの12日間のうち、同氣が重なる「専一」が8日あることから「八専」と言います。
干支共に五行が同じとなる壬子・甲寅・乙卯・丁巳・己未・庚申・辛酉・癸亥の8日。

癸丑・丙辰・戊午・壬戌の日は八専の間日と呼ばれます。

49壬子(みずのえね)水・水 
50癸丑(みずのとうし)水・土間日
51甲寅(きのえとら)木・木 
52乙卯(きのとう)木・木 
53丙辰(ひのえたつ)火・土間日
54丁巳(ひのとみ)火・火 
55戊午(つちのえうま)土・火間日
56己未(つちのとひつじ)土・土 
57庚申(かのえさる)金・金 
58辛酉(かのととり)金・金 
59壬戌(みずのえいぬ)水・土間日
60癸亥(みずのとい)水・水 

八専の間は雨が降ることが多いため、農作業をする人にとっては厄日とされ、また、一般的にこの八専の期間は契約、建物の解体や木の伐採、引っ越し、法事や神事、婚礼にも厄日とされています。

同じ氣が重なるとバランスが崩れ、偏りが起こります。
そのため、良いものはより良く、よろしくないものは更によろしくない方向へ行ってしまうため、転じて何事もうまくいかない凶日の多い期間。と考えられるようになりました。

八専の期間はエネルギーバランスが極端に偏り、崩れやすい時期とされています。
この期間はエネルギーが乱れやすく、慎重な行動が求められる時期です。
自己浄化やエネルギーの保護に努め、瞑想やリラックスを通じて心の平静を保つことが推奨されます。
この時期に新しいプロジェクトを始めるのではなく、内省や自己成長に時間を割くことが良いとされています。
また、家の中の掃除や整理整頓を行い、静かに過ごすことで、氣の乱れを最小限に抑えることが推奨されます。

八専の期間は、エネルギーバランスが乱れやすい時期であり、慎重な行動と内省が求められます。
の期間は自己浄化と保護に重点を置き、静かに過ごすことが推奨されます。日常生活においても、無理をせずリラックスし、心身のバランスを保つための時間を大切にしてください。

庚申(こうしん)日


十干の庚(かのえ)は『陽の金』、十二支の申(さる)も『陽の金』にあたります。
同じ氣(この場合は『陽の金』)が重なることを比和(ひわ)と言います。
この庚申にあたる年や日は『金の氣』が天地に充満して心が冷酷になりやすいとされます。
後述する辛酉の日も金の氣が重なり、そして辛は陰の氣なのでより冷酷さが増すとも言われています。

庚申の夜、人の身体に潜む三尸(さんし)という虫が天に昇って宿主の悪行を天帝(閻魔大王)に報告するという、道教の伝説からこの日は神々を祭って夜通し会食や酒盛りをする「庚申待ち」や「宵庚申」と言った風習がありました。

この報告によって閻魔大王は人の寿命を縮めてしまうんだとか。

上の画像では左から下尸・中尸・上尸。
Wikipediaよりお借りしました。

上尸(じょうし)は人の頭の中に潜み、首から上の病を引き起こす虫で宝貨を好ませる、中尸(ちゅうし)は人のお腹の中に潜み、臓器の病を引き起こす虫で大食を好ませる、下尸(げし)は人の足の中に潜み腰から下の病を引き起こす虫で淫欲を好ませると言われています。

寝ないことで三尸が天帝へ報告に行かないようにしていました。

青面金剛(しょうめんこんごう)や帝釈天(たいしゃくてん)、猿田彦神をお祀りします。
三尸を追い払ってくれるという青面金剛は疫病などを撃退する仏さまで、青面金剛をお祀りすることで三尸が天帝に報告に行くことを阻止するとともに、病氣平癒や疫病退散などの祈りも込められています。


この庚申待ちや宵庚申といった風習は古くは平安時代からあり、江戸時代になって庶民にも広がったとされます。

師匠
師匠

時々町中で見かける『庚申塚』
これは、庚申待を18回繰り返した記録として建てられたものです。
文明開化の進んだ明治時代になると、政府によって多くのこの石碑が撤去されたり破壊されたそうで、現在残っているものはそれを免れたなかなかレアなものだったりします。

庚申日は内なる浄化と守護の強化を行う日と考えます。
三尸の存在は人間のネガティブな面を象徴しており、この日を利用して悪習慣や悪行を見つめ直し、自己浄化を行うことがおすすめです。
青面金剛や帝釈天・猿田彦神を祀ることで、精神的な守護を強化し、ポジティブなエネルギーを取り入れることができます。

ハーバリズムの観点からは、庚申日には心身の浄化を促すハーブを使用するのが良いでしょう。
例えば、セージやパロサントを使った浄化の儀式や、デトックス効果のあるハーブティー(例えば、ダンデライオンやミルクシスルなど)を摂取することで、体内の浄化と再生をサポートします。
また、リラックス効果のあるラベンダーやカモミールを使って、心身のバランスを整えることもおすすめです。

庚申日は陰陽五行の「陽の金」のエネルギーが強い日とされ、このエネルギーのバランスを取ることが重要です。
この日は冷静さと慎重さが求められ、内なるバランスを保つための瞑想や静かな時間を過ごすことが良いとされます。
また、三尸の影響を受けやすい体の部位(頭、腹、足)をケアするための健康習慣を取り入れることが良いでしょう。

のエネルギーを最大限に活用するためには、スピリチュアルな浄化と守護、ハーバリズムによるデトックスとリラクゼーション、東洋哲学に基づく内なるバランスの確立、ウィッチクラフトの魔法や護符の作成など、多様なアプローチを取り入れることができます。
この特別な日を活用して、心身のバランスを整え、ポジティブなエネルギーで満たされた一日を過ごしてください。

辛酉(かのととり)日

辛は『陰の金』の氣、酉も『陰の金』の氣を持つ比和で、庚申と共に氣が冷たく停滞し、やがて大きな変革が起こるとして忌日とされています。

良くも悪くも『革命』や『革新』といったエネルギーを持つ日です。
先述のように、陰の氣なのでより冷酷さが増す日でもあります。
攻撃的なエネルギーを持っているものの、下にあるモノを上にひっくり返したり、 何かを乗り越えるためのエネルギーも満ちています。

エネルギーの質を知れば、使い方を選べるということです。

師匠
師匠

注意することに越したことはないですけどね。

大きな変革と革新のエネルギーが流れる日とされるこの日は、内なる変化や外的な変化を促進するエネルギーが強まり、新しいスタートや自己改革を行うのに適しています。
瞑想や内省を通じて、自分自身の内なる声を聞き、新たな道を見つけるための時間を持つことが良いとされます。

また、辛酉日に特にデトックスやリフレッシュを促すハーブを取り入れることが良いと考えます。
例えば、ダンデライオンやミント・レモングラスなどのハーブティーを飲むことで、体内の浄化をサポートし、新しいエネルギーを取り入れることができます。
また、エネルギーバランスを整えるためにラベンダーやカモミールなどのリラックス効果のあるハーブを使用することもおすすめです。

辛酉日は陰の金のエネルギーが強まる日とされ、そのエネルギーのバランスを取ることが重要です。
この日は冷静さと慎重さが求められ、感情をコントロールし、冷静な判断を行うことが大切です。
また、五行のバランスを意識して、自然との調和を保つための活動(例えば、庭仕事や自然散策)を行うことが良いでしょう。

ウィッチクラフトの観点からみると、辛酉日は変革と革新の魔法を行うのに適した日と考えています。
この日は、新しい始まりをサポートするための魔法や儀式を行うのに良い日です。例えば、白や銀のキャンドルを使用した儀式や、クリスタルを使った魔法を行うことで、新たなエネルギーを引き寄せます。
また、保護と浄化のための儀式も行い、冷酷さやネガティブなエネルギーから自分を守ることも良いかもしれません。

神吉(かみよし)日

神社参拝や祭礼、先祖を祭るなどご神事の吉日です。

手帳に記載されることが少ない選日ですが、
朔望月手帖のユーザー様はお寺や神社へ参拝される方が多く、記載リクエストのあった選日です。

選日法:日の干支で決まる。33種類。

(きのと)(うし) (ひのと)() 己巳(つちのとみ) (かのえ)(うま) 壬申(みずのえさる) (みずのと)(とり) (ひのと)(うし) (つちのと)() (みずのえ)(うま) 
(きのえ)(さる) (きのと)(とり) 戊子(つちのえね) (かのと)() (きのえ)(うま) (ひのえ)(さる) (ひのと)(とり) (つちのと)() 庚子(かのえね) (かのと)(うし)
(みずのと)() 乙巳(きのとみ) 丙午(ひのえうま) 丁未(ひのとひつじ) (つちのえ)(さる) (つちのと)(とり) 辛亥(かのとい) 壬子(みずのえね) (きのと)() (つちのえ)(うま)
己未(つちのとひつじ) 庚申(かのえさる) 辛酉(かのととり) (みずのと)()

神吉日は神聖なエネルギーが高まり、神々とのつながりを強化する日とされています。
神社を参拝し、祈りや感謝、瞑想を行うことで内なる平和と調和を得ることができます。
また、先祖を祭り、先祖の知恵と導きを受け取り感謝の氣持ちを伝えることも大切です。
自己浄化やスピリチュアルな成長のための儀式を行うのにも最適な日です。

さらに、神吉日は自然との調和を重視する日でもあります。
神社参拝や先祖を祭ることで家族や先祖とのつながりを強化し、感謝の氣持ちを表現します。
静かで平穏な時間を過ごし、内なる調和を保つことが重要です。
自然の中で活動したり瞑想を行い、自然の恵みに感謝する時間を持つこともおすすめです。

同様に神吉日に心身の浄化とリフレッシュを促すハーブを利用するのが良いと考えています。

アネ
アネ

例えば、ローズマリーやセージ、ラベンダーを使用したハーブバスやアロマテラピーが効果的です。
サンダルウッドやフランキンセンスを用いるのも良いでしょう。


これらのハーブは浄化とリラクゼーションを促進し、神聖なエネルギーを取り入れるのに適しています。


お日柄を意識して暮らすことも大きな自然のエネルギーを取り入れるための方法のひとつではありますが、どの方向でそのエネルギーを使いたいのかが大切になってきます。
吉凶にこだわるあまり、氣に病んでしまったら本末転倒というものです。
暦注や撰日は今をより良く生きるための参考であって聖典ではありません。

朔望月手帖をお使いの方は限定記事にも選日について投稿していますので、
ぜひご覧ください。

保護中: 【朔望月手帖:限定記事】各選日のおすすめアクション | 意識低い系魔女のくらしの手帖