【二十四節氣】小寒

 ◇魔女のこよみ帖

【二十四節氣】小寒(しょうかん)

冬至より一陽起るが故に陰氣に逆らう故益々冷る也

こよみ便覧

太陽黄経285度に達した時で、旧暦師走丑の月の正節です。
新暦の1月5日~6日に迎え、この日から『寒の入り』とします。
立春前日の節分までの間が「寒の内」
一年で最も寒さが厳しくなる時期です。

暦便覧は「冬至から陽が生まれ伸びて、陰の氣に逆らうがために冷え込む」とあり、
寒の入りを指しています。

年賀状などで使う「あけましておめでとうございます」というご挨拶は、松の内であればまだ使うことはできますが、寒の入りを迎えると『寒中お見舞い』となります。

小寒の七十二候

初候 芹乃栄 せり すなわち さかう
次候 水泉動 しみず あたたかをふくむ
末候 雉始鳴 きじ はじめてなく

習わしと生活

外部の寒さが増すこの時期は、自然界の休息と再生の時期でもあります。
木々や植物が冬の眠りに就くように、私たちも内面的なリフレクションや休息を取ることが大切です。
この時期に自然と調和し、静かな時間を過ごすことで心と体をリセットする助けとなるでしょう。

小寒は外部の寒さに対応して、内面の冷静さと落ち着きをもたらす時期とされています。
寒さが増す中で、自分自身と向き合うことで心の静けさを見つけることができるでしょう。
スピリチュアルな観点から見ても、この時期は内省と自己発見のための時間です。
瞑想などの静かな活動を通じて、内なる平和を見つけていきます。

新年の始まりと重なるこの時期は、新しい始まりと再生の象徴でもあります。
新しい目標や意図を設定するのに適しています。
この時期に設定した意図や目標は、春に向けて力強く成長する基盤となります。

キャンドルの光を見つめながら太陽のエネルギーを感じ、ポジティブな意図を設定しましょう。

小寒は外部の寒さと内部の静けさを調和させ、新しい始まりを祝う時期です。
この時期をうまく活用し、心と体のバランスを保つことが健康で充実した冬を過ごすための鍵となります。

冷えは大敵

温かい食事や入浴、適度な運動を通じて体を温めます。
特に生姜やシナモンなど、体を温める食材を取り入れると良いでしょう。

「冷えは大敵」だと
なんだか毎回言うてる氣がしますが…それだけ冷えは大敵なのです。

小寒の終わり頃に冬の土用に入ります。
冬は腎に影響を受けやすい季節ですが、土用に入ることで脾も冷えやすくなります。
冬土用の冷えはシワになりやすいんだとか。
また、かかとのひび割れが氣になりやすい時期。
かかとのひび割れは「根っこがひび割れる」ようなもので、エネルギーがそこから抜けてしまうそうです。
かかとのケアも大切な時期です。

Recipe 冷え解消レモングラスとティートゥリーのフットバス

レモングラス・レモンバーム 25gくらい(実はバサッと目分量でいってます…w)
精油 ティートゥリー 4滴 ラベンダー2滴(お好みでシトロネラ2滴プラスしても)

熱めのお湯にぶっこむだけ。
やり方がアバウトなのは、教えてくれたアネたちがアバウトだからです…。
意識低い系なのでそんなものなのです。

ならわし

 新年を迎え、たくさんの伝統的な行事が行われます。
七草粥を食べるなど伝統的な行事に触れ日常の中に取り入れることで、自身のエネルギー的なルーツがしっかりと根付き、心身の浄化とエネルギーのリフレッシュにつながります。

人日の節句(五節句)/七草 1月7日

昔、七草の歌(ななくさばやし)を教えてもらってから
いまだに春の七草をいう時はこれらが頭をよぎります。

せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ
すずな・すずしろ
これぞ春の七草。

七草がゆをいただく習慣は、古くは万葉集に詠まれたり、平安時代の「若菜摘み」の宮中行事まで遡り、江戸時代になって幕府が五節句を式日(現在で言うところの祝日)と定めて人日の節句に七草がゆをいただくことが定められたそうです。

邪氣を祓い、無病息災を祈り七草粥をいただきます。

春の七草は以下の7種類。
各名前をクリックすると詳細が開きます。

・せり(クリックで詳細)

『競り勝つ』
一か所に競り合うようにして生えていることから名づけられた芹は、生活習慣病予防や老化予防(=若々しさの維持)に欠かせないβ-カロテンや食物繊維、カリウム(むくみの改善に)、ビタミンC、ビタミンK、葉酸などが含まれています。
また、香りの成分に鎮静や抗炎症作用もあると言われています。
鉄分も多く含まれているため、体内の血液量を増やすことが期待できます。

・なずな(クリックで詳細)

『撫でてケガレを祓う』
古くから邪氣を祓い万病を遠ざける薬草として親しまれてきたなずなの別名は『ぺんぺん草』
ビタミン、ミネラル、食物繊維、鉄分が豊富で、カリウムやビタミンBはほうれん草よりも豊富に含まれているとか。
生活習慣病予防、むくみ、お腹の不調、生理不順などに良いと言われています。

・ごぎょう:御形(クリックで詳細)

『仏さま(仏さまの体)』
別名『ははこぐさ(母子草)』とも言われ、喉の不調や利尿作用がむくみに効果が期待できるとされています。

・はこべら(クリックで詳細)

『子孫繁栄』
別名を『ハコベ』と呼ばれるハコベラの語源は『蔓延芽叢(はびこりめむら)』と言われ、「繁栄がはびこる」ようにの願いが込められています。
ビタミンやカリウムカルシウムが豊富で、歯肉にも良いことから歯槽膿漏の予防薬としても古来より親しまれてきた野草です。

ほとけのざ:仏の座(クリックで詳細)

『仏さまの座る場所』
別名は『コオニタビラコ』でキク科の植物で、実は紫色の花をつけるホトケノザ(こっちはシソ科)とは別種なんですって。
整腸作用や健胃作用といった、まさに「お正月で疲れた胃腸をいたわる」のにぴったりな野草。
七草の仏の坐は黄色い花を咲かせます。

すずな(クリックで詳細)

『神を呼ぶ鈴』
正式名称の『蕪(かぶ)』の方がしっくりくるすずなは『神さまを呼ぶ鈴』の意味を持つ縁起の良い食材です。
消化を助け胃腸をいたわる成分が豊富で、葉と根の部分両方を入れていただきます。
葉は鉄分やカリウムが豊富とのことで女性に特におすすめです。

すずしろ(クリックで詳細)

『穢れのない純白さ』
大根のこと。二日酔い・食欲増進・冷え性・美肌によい食材です。

元々は幕府で制定された行事なので、七草粥の作り方もきちんと定められていたとのこと。
1月6日に七草を摘み、台所にある七つの道具(薪、火箸、すりこぎ、杓子(ヘラ)、おろし金、菜箸、火吹きの竹)を横に置いて恵方を向いて刻むんですって。
これも、一つに付き7回のトータル49回と刻む回数も定められていたとか。
刻む時は七草ばやしを口ずさむ。

♪七草なずな 唐土の鳥が 日本の国へ 渡らぬ先に ストトントン♪
(地域によって歌詞がかわるそうです)
素敵な動画を見つけたので貼っておきます。

人日の節句の節句についての詳細はこちらの記事をご覧ください。
↓↓↓


十日戎 1月9日・10日・11日

漁業、五穀豊穣、商売繁盛の神様で、七福神の一柱である「恵比寿(えびす)」さまのおまつり。
毎年1月9日(宵戎)1月10日(本戎)1月11日(残り戎、または残り福)の3日間行われます。

大阪府の今宮戎神社の福笹や西宮神社(兵庫県)の開門神事福男選びが有名。

鏡開き

お正月の間、歳神さまの依り代だった鏡餅を開くことで、歳神さまをお見送りする行事。
松の内が明けてすぐに行います。
(松の内が明ける日付は地域によって異なります)

鏡開きの時は、刃物を使わず木槌でお餅を開きます。
そのお餅をいただくことで、歳神さまの氣をいただき、その恩恵を取り込むことでその年の幸福と無病息災を願います。

小正月 1月15日

1月15日 または14日から16日の3日間にわたる地域もあります。
小正月は、旧暦の元旦(1月1日)の後、15日目にあたります。
明治の改暦以降は新暦の1月15日に行われるようになりました。

この日は、豊作や家内安全を祈願する行事が行われます。

豊作を祈るために稲穂に見立てた形の餅花(もちばな)を作って飾ります。餅花のお餅はとんどで焼いていただいたり、ひな祭りの時に揚げてあられにしていただいたりします。



小正月には家族が集まり縁起の良い食べ物をいただきます。

鏡開きのお餅を入れたぜんざいや、とんどで焼いたお餅、小豆粥など。
小豆粥は一年の健康を願い朝にいただきます。

「左義長」や「とんど」と呼ばれる火祭り。書初めやお正月飾りなどをお焚き上げします。呼び方は地域によって変わります。

初縁日

縁日(えんにち)とは、神仏の降誕や降臨、示現、誓願などの縁(ゆかり)のある日を指し、有縁(うえん)の日とも呼ばれます。これは神仏が現世と特別な縁を持つ日であり、私たち人間が特定の神仏と縁を結ぶことができる日です。

行事欄に記載されている主な初縁日をご紹介します。
初水天宮 1/5 水天宮さまの縁日
初薬師 1/8 薬師さんの縁日
初金毘羅 1/10 金毘羅さんの縁日
えんま詣り 1/16 閻魔さまの縁日
初観音 1/18 観音様の縁日
初弘法/初大師 1/21 弘法大師さんの縁日
初地蔵 1/24 お地蔵さまの縁日
初天神 1/25 天神さんの縁日
初不動 1/28 お不動さんの縁日
初寅 一年で最初の寅の日 毘沙門天さんの縁日
初卯 一年で最初の卯の日
初巳 一年で最初の巳の日 弁財天さんの縁日
初午 新暦2月の最初の午の日 お稲荷さんの縁日(厳密に言えば『大寒』に入ってからの行事)
初亥 一年で最初の亥の日。摩利支天の縁日

「さん」「さま」の敬称は私が普段呼んでいる(?)言い方なので
正式には「さま」が正しいかと思います。

小寒の時期に摂りたい食材

・豚肉 滋養強壮・乾燥肌・カラ咳・のどの渇き・便秘・貧血・老化予防
    精力を司る腎の働きを補強する・氣血を補う
・春菊 胃腸を整える・ストレスの緩和・不眠・のぼせ・咳を鎮める・貧血
    氣の巡りをよくする

小寒のHerbalism

ラベンダー(Lavender)

学名:Lavandula angustifolia
別名:真正ラベンダー

ラベンダーは心身をリラックスさせてくれるため、不安やストレスを和らげるのに役立ちます。
寒さや乾燥が厳しい小寒の時期には、リラックスすることが特に大切です。

抗炎症作用や抗菌作用があり、風邪やインフルエンザの予防にも効果的です。
これにより健康を守り、体調を崩しやすい冬の季節に安心感をもたらします。

ラベンダーは浄化と癒しの象徴とされています。
その香りはエネルギーを浄化し、ネガティブなエネルギーを払いのけるのに役立ちます。
小寒の時期には心身の浄化が特に必要とされるため、ラベンダーは最適です。

ラベンダーはエネルギーのバランスを整える力があるとされ、グラウンディングに力を貸してくれます。
日照時間が短く、心が不安定になりやすいこの時期に精神的な安定と調和をもたらし、その香りで内なる平和とリラクゼーションを促します。
瞑想やリラクゼーションの時間に使用することで、心の落ち着きを取り戻し、深いリラクゼーションへの助けとなるでしょう。

サンダルウッド(Sandalwood)

学名:Santalum album
※特に精油として用いる場合、妊娠初期は避ける。
サンダルウッドは深いリラクゼーション効果があり、寒さやストレスが増す小寒の時期に心身を落ち着かせるのに役立ちます。

抗炎症作用や抗菌作用も持っており、冬の乾燥や冷えによる肌トラブルを予防し、健康維持に力を貸してくれます。

スピリチュアルな儀式や瞑想で使用され、グラウンディングを促し、エネルギーを浄化し、悪いエネルギーを追い払います。内なる平和をもたらし、スピリチュアルな成長を促進します。これらの理由から、サンダルウッドは小寒の時期に特にお勧めのハーブです。

ミルラ: (Myrrh)

学名:Commiphora myrrha・Commiphora molmol
※精油として使用する場合は特に妊娠中・生理中は避ける。
ミルラは抗炎症作用や抗菌作用があり、免疫力を向上させ、風邪やインフルエンザの予防に役立ちます。冬の寒さで免疫力が低下しやすい時期に有効です。

古代から浄化と保護の象徴とされ、その香りが悪いエネルギーを追い払い、ポジティブなエネルギーを引き寄せると信じられています。

精神的なクレンジングに効果的で、心の澱(よど)みを取り除き、内なる平和をもたらします。
ミルラは瞑想や儀式でよく使用され、精神的な成長と内省を促進します。

カレンデュラ (Calendula

学名:Calendula officinalis
別名:ポットマリーゴールド・キンセンカ
※キク科アレルギーの方は注意

保湿効果が高く、乾燥した冬の時期に肌を潤し、炎症を抑える効果があります。
これにより肌のトラブルを防ぎ、健康な肌の維持に役立ちます。
抗炎症作用や抗菌作用もあり、風邪やインフルエンザの予防に役立ちます。

カレンデュラは再生と回復の象徴とされ、冬の間に心身をリセットし、春に向けて新たなスタートを切るためのエネルギーを整える助けとなります。
また癒しと保護の力を持ち、心の傷を癒し、エネルギーのバランスを整えてくれます。
明るい黄色い花がポジティブなエネルギーを引き寄せ、冬の厳しい時期でも希望と光をもたらすシンボルとなります。

レモンバーベナ(Lemon verbena

学名:Aloysia triphylla ・Lippia citriodora
※精油として用いる場合光感作あり

レモンバーベナはフレッシュで爽やかな香りが特徴で、氣分を明るくしストレスを軽減するのを助けてくれるため、寒さや暗さが続く小寒の時期に最適です。
消化を助け、胃腸の健康を保ち、全身の健康維持に役立ちます。
エネルギーの浄化とリフレッシュの象徴とされ、ポジティブなエネルギーを引き寄せ、新しい年の始まりにエネルギーをリセットするのに最適です。
レモンバーベナについてニコラス・カルペパー氏は、レモンバーベナは「内側と外側のすべての傷を癒す」と述べています。

新しい始まりを象徴し、希望と光をもたらすシンボルでもあり、精神の明晰さと集中力を高め、前向きな思考をサポートします。

シナモン(Cinnamon)

学名:Cinnamomum zeylanicum 
別名:桂皮・ニッキ

シナモンは体を温める効果があり、風邪やインフルエンザの予防に役立ちます。
また、消化を助け、胃腸の健康を保つことで全身の健康維持に繋がります。
抗菌・抗ウイルス効果もあり、感染症予防に効果的です。

シナモンはエネルギーの浄化と保護の象徴とされ、ポジティブなエネルギーを引き寄せると信じられています。
豊かさと繁栄を象徴し、お金や成功を引き寄せる力があるとされています。
心を落ち着け、安心感を与え、心身のバランスを整える助けとなります。


寒さが厳しい小寒の時期ですが、自然のリズムに寄り添い、心身のケアを大切に過ごしてみてください。
心温まるハーブや精油を取り入れることで、リラックスや浄化、エネルギーのバランスを整えることができます。
寒さが続く季節こそ、内なる平和と調和を感じながら、新しい年をスタートさせてください。

厳しい寒さが続きますが、どうぞご自愛くださいませ。

Notes and Prerequisites(注意事項):

健康に関する注意:
記事内の情報は一般的な知識を提供するものであり、医療のアドバイスを代替するものではありません。
持病やアレルギーがある方、妊娠中や授乳中の方は、ハーブや精油を使用する前に医師に相談してください。

ハーブや精油の取り扱い:
ハーブや精油は濃縮された成分を含んでいるため、正しい知識と注意が必要です。
使用する際は必ず適量を守り、皮膚に直接使用する場合は希釈して使用してください。
目や粘膜に触れないよう注意し、万が一目に入った場合はすぐに洗い流し、必要なら医師の診察を受けてください。
小さなお子様やペットの手の届かない場所に保管してください。

記事内のレシピや使用方法は自己責任でお試しください。
個々の体質や状況によって効果や反応が異なるため、自己判断のもとで行ってください。
万が一、使用後に異常が現れた場合は直ちに使用を中止し、医師の診察を受けてください。

スピリチュアルな観点の理解:
記載されているスピリチュアルな情報は文化や個々の信念に基づいたものであり、科学的根拠に基づくものではありません。
スピリチュアルな実践や信念は個人差があり、すべての人に同じ効果があるわけではありません。

環境への配慮:
ハーブや精油は自然からの恵みです。使用する際は環境への影響を考慮し、持続可能な方法で採取されたものを選びましょう。
廃棄する際は適切な方法で処理し、環境への負荷を最小限に抑えるよう心がけてください。

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