【二十四節氣】大暑(たいしょ)

魔女のこよみ帖

【二十四節氣】大暑


暑氣いたりつまりたるゆえんなれば也

暦便覧

太陽黄経120度の時、旧暦六月未の月の中氣。
新暦7月23日頃に迎えます。

一年で最も暑く、時折、大雨や雷が鳴り、季節のエネルギーが降り注ぐことで、体調的にも精神的にも影響を受けやすい時期です。

kyrie
kyrie

暑中見舞いを送るのは大暑の最後の日までで、
この日以降に送るご挨拶は『残暑見舞い』となります。

大暑 七十二候

初候 桐始結花(きり はじめて はなをむすぶ)
次候 土潤辱署(つち うるおうて むしあつし)
末候 大雨時行(たいう ときどき ふる)

大暑 ならわしと生活

大暑の生活

大暑の時期は一年の中で最も暑い時期であり、体調や精神面に大きな影響を及ぼすことがあります。
この時期、うまく暑さと付き合いながら過ごすためのコツを見つけていくことが大切になってきます。

そのためにはまず、自然との調和を大切にし、意識して過ごします。

早朝や夕方に短時間の日光浴をすることで、太陽のエネルギーを吸収し、心身のバランスを整えることができます。
また、川や湖、海などの水辺で過ごすことで涼しさを感じながら水の浄化作用を受けることができます。

自然音とアロマセラピーも効果的です。

森林や海の音などの自然音を聴くことで、心を落ち着かせます。

リラックスするための音楽やアプリを活用してみるのも良いかもしれません。

ラベンダーやユーカリの精油を用いてリラックスした環境を作ることで、心身の緊張をほぐすことも有効です。

クリスタルやエネルギーワークも試してみる価値があります。
アメジストやシトリンなどのクリスタルを使って、自分自身を癒す時間を持ちます。
また氣功やレイキなどのエネルギーワークを通じて、自分自身のエネルギーバランスを整えることも良いかもしれません。

とはいっても、特にエネルギーワークは合う合わないがハッキリするように思うので、ガイドしたり施術を頼むのは信頼のおけるワーカーにお願いすることが大切です。

瞑想と呼吸法も重要です。
日々の瞑想を取り入れることで、内なる静けさとつながる時間を持つことができます。
特に自然の中での瞑想は、心地よい風や鳥のさえずりとともにリフレッシュ効果が高まります。
また、深呼吸や腹式呼吸を行うことで、心を落ち着かせ、暑さによるストレスを軽減することができます。

打ち水と桶

埃が立たないように、そして涼をとるために撒く打ち水は、元々神さまの通り道を浄めるもので、家の周りに打ち水をすることはその『場』を浄めるという意味もあります。

また、打ち水の時に使う桶の音にも呪力が込められていると言われます、
桶は古代の鎮魂の祭りの道具として用いられていて、伏せてそれを踏み轟かせるというように使われていたそうです。
これは天岩戸開きの神話の中で天鈿女命が踊り台として使ったという逸話から来るものだと言われます。

これらの方法を取り入れることで大暑の時期をより健やかに、過ごせるかと思います。
自分に合った方法を見つけて、心身ともに充実した夏をお過ごしください。

土用

大暑に入る前後に迎える夏の土用。
土用の期間は季節の変わり目であり、今の季節と次の季節を調和させて次の季節への準備期間となります。
夏の土用の期間は、成長を一旦おとろえさせて平穏の為に一休みする期間となります。
無理して何かをしようとせずに、本来の自分の軸を定めるよう努めると良い期間です。

土いじりや土を起こす(行動を起こす)ことをせず、
為すがままに任せて過ごすのが良いと言われる土用の期間は

自分を整えることを優先させるときでもあります。

とはいえ、変化や革新のエネルギーが満ちる夏の土用。
土用干しをして湿氣を抜きつつ、自分を整えて確固たる土台を作るのに良き時期です。

師匠
師匠

ちなみに夏の土用と言えば『土用の丑の日』ですが、
これは、

未の月は五行で火の氣にあたり、相剋する十二支は丑で水の氣です。

水の氣は黒で表されるため、『丑』の日に『う』のつくものや、黒いものをいただくと良いと言われるようになったとか。

大暑の時期におすすめな食材

土用は方角で言うと中央に対応していることから、人体では「お腹(胃腸)」に対応し、この期間は特に胃腸に疲れや症状が現れやすいとされています。
胃腸にトラブルが出なければ、代謝が上がりやすいためダイエットに最適な季節でもあると言われます。
身体を冷やさず、胃腸に負担の少ない食事やす少量でも栄養価の高いものを取り入れることが良いとされています。

土用の丑の日にいただくとされる『うなぎ』のほか、
消化を助け散血作用や清熱作用のある豆腐もお勧めな食材です。

・豆腐
豆腐はその優れた栄養バランスから、特に大暑の時期にお勧めの食材です。
たんぱく質やカルシウム、ビタミン、ミネラルを豊富に含んでおり、身体を支える基本的な栄養素を効率的に摂取することができます。
特に胃腸に優しく、消化がしやすいため、暑さで疲れた体を癒すのに最適です。
豆腐は「純粋さ」や「清らかさ」を象徴しています。
大豆が持つ生命力を引き継ぎつつ、その柔らかさや白さが、心身の浄化を助けるとされています。
豆腐を食べることで身体だけでなく心も清め、内なる平穏を取り戻すことができるでしょう。
また、豆腐はバランスを象徴する食材でもあり、エネルギーの調和を図る手助けとなります。

さらに、豆腐には消化を助け、身体の熱を取り除く効果があります。
これは暑さで疲れやすい胃腸を労わるだけでなく、体内の余分な熱を取り除くことで、心身のクールダウンを助けます。特に、大暑の時期には熱中症予防にも効果的です。

豆腐はそのまま食べるだけでなく、様々な料理に応用することができます。
例えば、冷奴や湯豆腐、麻婆豆腐など、様々な調理法で楽しむことができ、飽きることなく日々の食事に取り入れることができます。

きゅうり
きゅうりはその高い水分含有量から、身体を冷やす効果があり、暑い夏に最適な食材です。
水分豊富なきゅうりは「浄化」を象徴しています。
身体の中から余分な熱を排出し、内なるエネルギーをクリアにする助けとなります。
これにより、心身のバランスが整い、リフレッシュされるでしょう。

トマト
トマトはリコピンを多く含み、抗酸化作用が強いため、身体の中の炎症を抑える効果があります。
トマトの赤色は「情熱」と「活力」を象徴し、心の中に眠るポジティブなエネルギーを引き出すとされています。
暑さで疲れた心と身体に再び元気を取り戻すための助けとなるでしょう。

なす
なすは食物繊維が豊富で、消化を助ける効果があります。
また、身体を冷まし、暑さによる不快感を和らげる役割も持っています。
なすの紫色は「直感」と「霊的な浄化」を象徴し、内なる洞察を深める助けとなるとされています。特に瞑想や精神的な活動を行う際に摂取することで、その効果を高めることができるでしょう。

大暑のHerbalism

ペパーミントやレモングラスのハーブティーは、清涼感を与え、心身をリフレッシュさせます。
また、カモミールティーもリラックス効果が高く、夜の安眠をサポートします。

ペパーミント

学名:

注意事項(クリックで詳細が開きます。)

※ペパーミントは胃酸逆流や消化不良の症状を和らげる効果がありますが、過剰摂取すると逆に胃腸の不快感を引き起こすことがあります。

※ペパーミントに対するアレルギーがある場合、使用を避ける必要があります。

妊娠中の使用:妊娠中の女性は使用について医師に相談することが推奨されます。

ペパーミントはその清涼感と爽快な香りから、暑い季節に特に人気のあるハーブです。

ペパーミントの香りには心をリフレッシュさせる効果があり、暑さで疲れた心と身体を癒す手助けとなります。また、ペパーミントには鎮静効果があり、頭痛やストレスの緩和にも役立ちます。

ペパーミントは「浄化」と「活力」を象徴します。
体内や心の中に溜まった余分なエネルギーを排出し、新たなエネルギーを取り入れる助けとなります。

ペパーミントティー
材料
・乾燥ペパーミントリーフ(大さじ1)
・お湯(250ml)作り方
1.カップに乾燥ペパーミントリーフを入れます。
2.熱湯を注ぎ、5~7分間蒸らします。
3.リーフを取り除き、ティーを楽しみます。

レモングラス

学名:Cymbopogon citratus(西インド産)・Cymbopogon flexuosus(東インド産)


アネ
アネ

レモングラスには、西インド型(学名:Cymbopogon citratus)と東インド型(学名:Cymbopogon flexuosus)の2種類があります。一般的には、西インド型の方がより広く用いられています。これは、特に料理やハーブティーに使われることが多いためです。

レモングラスはその爽やかなレモンの香りとともに、リラックス効果や抗菌作用があります。
特に暑さでイライラしたり、疲れがたまりやすい時期には、心と体を落ち着かせる効果があります。

「浄化」と「調和」を象徴します。環境や心の中に溜まったネガティブなエネルギーを浄化し、調和をもたらす助けとなります。

レモングラスティー
材料
・乾燥レモングラス(大さじ1)
・お湯(250ml)
作り方
1.カップに乾燥レモングラスを入れます。
2.熱湯を注ぎ、5~7分間蒸らします。
3.レモングラスを取り除き、ティーを楽しみます。

ハイビスカス

学名:Hibiscus sabdariffa
作用・効果:新陳代謝促進作用・消化機能促進作用・強肝作用・強壮作用・利尿作用・疲労回復作用・緩下作用

ハイビスカスはその鮮やかな赤色と酸味のある風味が特徴です。
ハイビスカスティーは、ビタミンCを豊富に含んでおり、抗酸化作用や疲労回復に効果的です。

ハイビスカスは「情熱」と「活力」を象徴します。
心の中に眠るポジティブなエネルギーを引き出し、活力を与える助けとなります。

ハイビスカスティー
材料
・乾燥ハイビスカス(大さじ1)
・お湯(250ml)
作り方
1.カップに乾燥ハイビスカスを入れます。
2.熱湯を注ぎ、5~7分間蒸らします。
3.ハイビスカスを取り除き、ティーを楽しみます。

ローズヒップ

作用・効果:ビタミンC補給・緩下作用・風邪やインフルエンザなどの感染症予防

ローズヒップはビタミンCが豊富で、抗酸化作用や美肌効果があります。
ローズヒップティーは、疲労回復や免疫力向上に役立ちます。

ローズヒップは「愛」と「癒し」を象徴します。
心の傷やストレスを癒し、穏やかなエネルギーをもたらす助けとなります。

ローズヒップティー
材料
・乾燥ローズヒップ(大さじ1)
・お湯(250ml)
作り方
1.カップに乾燥ローズヒップを入れます。
2.熱湯を注ぎ、5~7分間蒸らします。
3.ローズヒップを取り除き、ティーを楽しみます。

アネ
アネ

ハイビスカスとローズヒップを同じ割合でブレンドしたハーブティ。

疲労回復やむくみなどに良いとされるハイビスカスは愛の魔法に用いられるハーブでもあります。
暑さでイライラしがちな時、夏の疲れにどうぞ。

歳時記

ルーナサ Lughnasadh

8月1日に行われるルーナサはケルトの光明神ルーの祝祭で、収穫の始まりを祝います。
大地の実りを取り入れ、越冬のために蓄えます。

パンやブラックベリーをいただいて、感謝と共に眠りにつく男神へ春に再び大地をよみがえらせるための祈りを捧げます。
ルーナサの祝祭では、特に食べ物を分け合い、そして感謝することが大切であると言われています。

Wiccaのサバト

ルーナサはWiccaのサバトの一つでもあり、サバトとはWiccaにおける重要な祝祭です。
Wiccaのサバトは、季節の変わり目や農作業のサイクルに基づいており、自然と調和し、年の流れを祝うための重要な機会です。ルーナサはその中でも最初の収穫祭として位置づけられ、大地の実りに感謝し、冬に備えるための祭りです。

ルーナサの祝祭では食べ物を分かち合うことが特に重要とされます。
これは、共同体の絆を強め、感謝の氣持ちを共有する機会となります。
また、この日は競技やダンス、歌などの楽しい活動も行われ、収穫の喜びを共に分かち合います。

ルーナサは、自然のサイクルと人間の調和を象徴しています。収穫祭を通じて、自らの努力と自然の恵みの両方に感謝し、次の季節への準備を整える時間です。
特に、この時期に祈りを捧げることで、冬の間の保護と春の再生を願うスピリチュアルな側面も重要です。

この日のならわし(一例)

パンの焼き上げ: 伝統的なルーナサの祝いでは、新麦を使ってパンを焼くことが一般的です。パンを焼く過程で、自然の恵みと収穫の豊かさに感謝する時間を持ちましょう。

ブラックベリーの収穫: ブラックベリーを収穫し、デザートや飲み物に使うことで、祝祭の一部として楽しむことができます。これもまた、収穫の喜びを象徴する重要な行為です。

八朔(8月1日)

お世話になった人や頼りにしている人へ贈り物をして「頼み・頼まれる」繋がりを強くするためのならわしです。

旧暦の8月1日はグレゴリオ暦でいうと9月初旬頃となります。
稲が実りを迎える時期でもあり、初めて実った穂を大切な方へ贈る習わしとなったそうです。

頼み→田の実

なので稲穂なのですね♪

夏の音色

夏の風物詩として、日本の風景に欠かせないものがあります。
打ち水で聞こえる桶や水の音の他にも、セミの鳴き声と風鈴の音色。
この二つの音は、それぞれ異なる形で私たちの心と体に影響を与え、夏を彩る大切な要素となっています。スピリチュアルな観点から見たとき、これらの音はさらに深い意味を持ちます。

風鈴の音色

風鈴の音色は暑い夏の風を感じさせながら、心に涼しさと安らぎをもたらします。
風鈴の音は古くから日本の夏を代表する音色であり、その響きは風と共に流れる清涼感を感じさせます。
風鈴の音は風が吹くたびに鳴るため、自然との一体感を感じることができます。

風鈴の音色は「浄化」と「調和」を象徴します。
風鈴の響きは心の中に溜まったネガティブなエネルギーを浄化し、穏やかなエネルギーをもたらすとされています。
また、風鈴の音は自然とのリズムに調和する音であり、その音を聞くことで自然との一体感を感じることができます。

風鈴の音色は心身のバランスを整える助けとなり、内なる平和をもたらします。

セミの鳴き声
夏の到来を告げるように響くセミの鳴き声は、自然のリズムと調和した音です。
この鳴き声には生命の儚さと力強さが同時に表現されています。
セミは土の中で数年を過ごし、地上に出てからは短い成虫期間を全力で生き抜きます。
この姿は生命の一瞬の輝きと、それをどう生きるかというメッセージを私たちに伝えてくれます。

スピリチュアルな視点で見ると、セミの鳴き声は「今を生きる」ことの大切さを象徴します。
セミがその短い生を精一杯鳴きながら過ごす姿は、私たちに現在の瞬間を大切にし、全力で生きることの重要性を教えてくれます。
また、セミの鳴き声は「変容」と「成長」の象徴でもあります。
長い幼虫期間を経て成虫となり鳴き声を上げることは、内面的な成長と変容を表現しています。
これにより、新たなステージへの移行を祝うサインとして捉えることができます。

セミの鳴き声と風鈴の音色は、日本の夏を象徴する音として私たちの心に深く刻まれています。
セミの鳴き声は生命の儚さと力強さ、そして「今を生きる」ことの大切さを教えてくれます。
一方で風鈴の音色は清涼感と共に「浄化」と「調和」のメッセージを届け、心を穏やかに保つ助けとなります。

これらの音色を楽しむことで、夏の風物詩を感じながら、心身のバランスを整え、スピリチュアルな側面からも豊かな夏を過ごすことができるでしょう。

日々の忙しさから少し離れ、自然の音に耳を傾ける時間を持つことで、内なる平和と調和を感じる素晴らしい夏をお楽しみください。


大暑は一年の中で最も暑い時期であり、自然のエネルギーが溢れる季節です。
この時期を乗り越えるためには、体調管理だけでなく、心と体の調和を大切にすることが求められます。
セミの鳴き声や風鈴の音色といった夏の風物詩を楽しみながら、スピリチュアルな観点からも心身のバランスを整えることができるでしょう。

大暑の時期は新しい成長と変化の前触れでもあります。
自然の恵みに感謝し、次の季節への準備をしながら、今をしっかりと生きることの大切さを感じる良い機会です。
皆さまがこの大暑の時期を健やかに、そして豊かに過ごされますよう願っております。

文字通りめちゃくちゃ暑い日が続いてますが、できる範囲で無理なく過ごしていきたいですね。

暑さがめちゃくちゃ苦手なので、いつも以上にエコモードで過ごすことにしています。


Notes and Prerequisites(注意事項):

健康に関する注意:
記事内の情報は一般的な知識を提供するものであり、医療のアドバイスを代替するものではありません。
持病やアレルギーがある方、妊娠中や授乳中の方は、ハーブや精油を使用する前に医師に相談してください。

ハーブや精油の取り扱い:
ハーブや精油は濃縮された成分を含んでいるため、正しい知識と注意が必要です。
使用する際は必ず適量を守り、皮膚に直接使用する場合は希釈して使用してください。
目や粘膜に触れないよう注意し、万が一目に入った場合はすぐに洗い流し、必要なら医師の診察を受けてください。
小さなお子様やペットの手の届かない場所に保管してください。

自己責任の明示:
記事内のレシピや使用方法は自己責任でお試しください。個々の体質や状況によって効果や反応が異なるため、自己判断のもとで行ってください。
万が一、使用後に異常が現れた場合は直ちに使用を中止し、医師の診察を受けてください。

スピリチュアルな観点の理解:
記載されているスピリチュアルな情報は文化や個々の信念に基づいたものであり、科学的根拠に基づくものではありません。
スピリチュアルな実践や信念は個人差があり、すべての人に同じ効果があるわけではありません。

環境への配慮:
ハーブや精油は自然からの恵みです。使用する際は環境への影響を考慮し、持続可能な方法で採取されたものを選びましょう。
廃棄する際は適切な方法で処理し、環境への負荷を最小限に抑えるよう心がけてください。