効果・効能・作用を簡単に理解するためのガイド
アロマテラピーやハーブの世界に入ると「効果」「効能」「作用」といった言葉が頻繁に登場します。
これらの言葉は、一見似ているようで、実はそれぞれ異なる意味を持っています。

ふんわりと使ってしまいがちですが、一旦整理してみましょう。
効果・効能・作用:それぞれの意味
効果
ある事柄に対して現れる結果や影響を指します。
アロマやハーブの場合、心身にどのような変化をもたらすか、という点に焦点を当てた言葉です。

「ラベンダーにはリラックス効果がある」というように使われます。
効能
効能は、一般的に「あるものがもたらす効果や働き」を指す言葉です。
例えば、医薬品だと病気を治したり、症状を改善したりする効果(例:解熱鎮痛薬の解熱鎮痛作用)
食品だと健康を維持・増進したり、特定の栄養素を補給したりする効果(例:ヨーグルトの整腸作用)
化粧品だと肌や髪を美しくしたり、健康に保ったりする効果(例:化粧水の保湿効果)
ハーブだと心身をリラックスさせたり、健康状態を改善したりする効果(例:ラベンダーの鎮静作用)
家電製品だと生活を便利にしたり、快適にする効果(例:空気清浄機の空気清浄効果)
といったことを指します。

「カモミールには鎮静作用があり、不眠症に効能がある」というように使われます。
医薬品における効能
医薬品の場合、効能はより厳密に定義され、医薬品ごとに承認された効能・効果が定められています。
これは、医薬品の安全性と有効性を確保するため、国が定めた基準に基づいて行われます。
医薬部外品の効能効果の範囲
第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識
作用
物質やエネルギーが他の物質やエネルギーに与える影響を指します。
アロマやハーブの成分が、人間の体にどのような生理作用を及ぼすか、という点に焦点を当てた言葉です。

「ペパーミントには鎮痛作用がある」というように使われます。

絶妙にややこしい…
(ちょっとこのネタを振ったことを後悔しはじめるw)
「作用」と「効果」

「鎮静効果」「鎮静作用」というワードの違いで例えてみよう。
鎮静作用とは物質が持つ、興奮状態を鎮め、心を落ち着かせる働きそのものを指します。
これは科学的な側面であり、ある物質が特定の神経伝達物質に影響を与え、リラックス効果をもたらすといったメカニズムが考えられます。
鎮静効果はある物質が実際に人体に与える、心を落ち着かせ、リラックスさせる具体的な結果を指します。これは主観的な側面も強く、人によって感じ方が異なる場合があります。

つまり、「鎮静作用」は能力で、「鎮静効果」はその能力が発揮された結果。
で良いのかしら?
科学的な側面を強調したい場合

「ラベンダーには、鎮静作用のある成分が含まれており、リラックス効果が期待できます」
「鎮静作用」という言葉を使うことで、そのハーブが持つ潜在的な能力に焦点を当て、より客観的な情報を提供できます。
具体的な効果や体験談を伝えたい場合

「ラベンダーのアロマを焚くと、心が落ち着き、安眠効果を実感しました」
「鎮静効果」という言葉を使うことで、実際に感じた効果に焦点を当て、より具体的なイメージを伝えることができます。
「効能」と「効果」
効能と効果は、似たような意味で使われることがありますが、厳密には異なります。
- 効能: 物質や行為が本来持っている力、働き
- 効果: 効能が実際に現れた結果、つまり、あるものが他のものに与える影響
例えば、「この薬には鎮痛効果がある」と言う場合、この薬が痛みを和らげるという効能を持っており、実際に痛みを和らげたという結果が得られたことを意味します。
表で比較してみる。
用語 | 意味 | 焦点 | 例 |
---|---|---|---|
効果 | 結果、影響 | 心身への変化 | リラックス効果、安眠効果 |
効能 | 改善、予防 | 病氣や症状 | 不眠症に効能がある |
作用 | 影響 | 生理作用 | 鎮痛作用、抗菌作用 |
ハーバリズムの視点からの深掘り
ハーブは古くから人々の生活に根ざし、様々な用途に利用されてきました。
効果: 食用、薬用、美容など、多岐にわたる。
効能: 特定の症状の改善、健康の維持。
作用: 体内のバランスを整え、自然治癒力を高める。

例えばカモミールは、古くから鎮静作用を持つハーブとして知られており、
ハーブティーとして飲まれることで、心身をリラックスさせ、睡眠の質を向上させるとされています。
アロマとハーブをもっと楽しむ
「効果」「効能」「作用」という言葉の意味を理解することで、アロマやハーブを選ぶ際に、より目的を明確にすることができます。
例えば「不眠に悩んでいるので、鎮静作用のあるカモミールをハーブティーにして飲もう」といったように、具体的なイメージを持って選ぶことができるでしょう。
また、スピリチュアルな視点やハーバリズムの視点を取り入れることで、アロマやハーブの世界はさらに奥深く、そして豊かになります。
最後に
この記事がアロマやハーブの世界を楽しむ一助となれば幸いです。
ぜひ、様々なアロマやハーブを試して、あなたにとって心地よい香りを探してみてください。
(注: この記事は、一般的な情報提供を目的として作成されたものです。
具体的な病氣の治療や予防を目的とするものではありません。
アロマテラピーを始める前には、必ず専門家にご相談ください。)
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アロマやハーブの利用に関する注意事項
一般的な注意事項
安全性:
- アロマオイル(精油)は高濃度のため、皮膚に直接塗布したり、飲用したりすることは危険です。
必ず希釈して使用し、初めて使用する場合はパッチテストを実施するなど、安全に配慮して利用して下さい。 - 妊娠中、授乳中、治療中、アレルギーをお持ちの方、お子様やペットがいるご家庭では、使用する精油の種類や量に注意し、医師や専門家にご相談ください。
- 精油やハーブの使用場所や保管場所には十分注意してください。
一般的にはガラス瓶に入れて直射日光を避け、冷暗所で保管することが望ましいとされています。 - アロマテラピーは、安全に楽しむための知識と配慮が大切です。
特に妊娠中、授乳中、治療中の方や、アレルギーをお持ちの方は、ご使用前に必ず医師にご相談ください。
効果の個人差
- ハーブやアロマの効果は人によって感じ方が異なります。
必ずしも同じ効果が得られるとは限りません。 - ハーブやアロマテラピーは古くから様々な不調を改善するために用いられ、医療行為として確立されている国もありますが、日本では医療行為ではありません。
病氣の治療を目的とするものではなく、補助的な手段として考え用いてください。
情報源の確認
- アロマやハーブに関する情報は多岐にわたります。
信頼できる情報源から情報を収集し、誤った情報に振り回されないようにしましょう。
信頼性のある本や、専門家のアドバイスを活用することが重要です。
使用は自己責任で
- アロマやハーブの使用は自己責任で行ってください。
何かしらの不具合が生じた場合、自己責任で対処する必要があります。
スピリチュアルな観点からの注意事項
個人差と尊重
- スピリチュアルな体験は人それぞれです。
他人の体験を否定したり、押し付けたりすることは避けましょう。 - それぞれの個人のスピリチュアルな感覚を尊重し、多様性を認め合うことが大切です。
- アロマの香りは、私たちの心に働きかけ、潜在意識にアクセスすると言われています。しかし、スピリチュアルな体験は人それぞれであり、他人の体験を否定することは避けましょう。
自己責任
- スピリチュアルな実践は自己責任で行うものです。
何かしらの不具合が生じた場合、自己責任で対処する必要があります。
迷信や過信
- アロマやハーブに過度な期待をかけたり、迷信を信じすぎたりすることは避けましょう。
- アロマやハーブはあくまでも補助的なものであり、全ての問題を解決してくれるわけではありません。
専門家への相談
- スピリチュアルな悩みがある場合は、信頼できる専門家(カウンセラー、セラピストなど)に相談することをおすすめします。
共通する注意事項
バランス
- アロマやハーブ、そしてスピリチュアルな実践は、生活の一部としてバランス良く取り入れることが大切です。
- 一つのことに偏りすぎると、かえって心身に負担をかけてしまう可能性があります。
継続性
- 効果を実感するためには、継続して行うことが重要です。一度試して効果がなかったからといって、すぐに諦めないようにしましょう。

楽しいハーバルライフを♪