【二十四節氣】寒露
陰寒の氣に合って 露むすび凝らんとすれば也
暦便覧

『冷たい露の結ぶ頃で、秋もぐっと深まるとき。朝晩で寒さも感じるようになる。』
的な意味です。
秋は夕暮れ 夕日の差して山の端いと近うなりたるに からすの寝所とて 三つ四つ 二つ三つなど
枕草子「秋の段」
飛び急ぐさへあはれなり まいて雁など連ねたるが いと小さく見ゆるは いとをかし
日入りはてて 風の音 虫の音など はたいふべきにあらず

虫の『声』として音を受け取るのは日本人独特の感性なんだって。
ノイズとして受け取るところが多いとか。

『声』の本体を見るのはご免被るけどね。

ほんそれ!
太陽黄経195度、旧暦九月戌の月の正節です。
寒露 七十二候
初候 鴻雁来(こうがん きたる)
次候 菊花開(きくのはな ひらく)
末候 蟋蟀在戸(きりぎりす とにあり)
ならわしと生活。

寒露は自然界のエネルギーが大きく変化する時期で、精神的な浄化やリセットの機会でもあります。
この時期、瞑想や深呼吸を通じて自己を見つめ直す時間を持つことが重要です。
特に朝夕の冷たい空氣の中で行う瞑想は、心を澄ませてくれます。
紅葉した木々が鮮やかに彩られ始め、実りの秋を迎える植物たちは、冬の到来を予感させます。
動物たちも冬眠の準備をしたり、食料を蓄えたりと、それぞれの場所で次の季節へと備えています。このような自然界の変化は、私たち人間の心にも大きな影響を与えます。
静寂に包まれた自然の中で、私たちは自分自身と向き合う時間を持ちやすくなります。
日々の忙しさから解放され、内なる声に耳を傾けることで、心の奥底に隠された思いや願いに氣づくことができるでしょう。
また、秋は収穫の季節です。一年間の成果を振り返り、感謝の気持ちで満たされる一方で、同時に、古いものを手放し、新たな始まりへと意識が向かう時でもあります。
まるで、植物が実を落とし、来年のために新しい芽を育むように、私たちも心身をリフレッシュし、次のステップへと進んでいく準備を整えるのです。
スピリチュアルな視点から見ても、寒露の時期は私たちの人生における収穫と手放しのサイクルを象徴しています。
まるで自然界のサイクルのように、私たちの人生も常に変化を繰り返しており、寒露の時期はそのサイクルの転換期を迎える時と言えるでしょう。
秋は、内なる光を輝かせる時でもあります。
外の世界が静かになるにつれて、内なる世界が豊かになり、自分自身の可能性に氣付くことができます。
そして寒露は私たちが変容し、成長するための機会を与えてくれます。
まるでさなぎが蝶になるように、私たちは困難を乗り越え、より高いレベルへと成長していくことができるのです。
寒露の時期の過ごし方
現代社会においても寒露の時期に自分なりの過ごし方をすることで、霊的な成長を促すことができます。
自然と触れ合う

公園や自然豊かな場所へ出かけて、
五感で秋を感じてみる。
瞑想

静かな場所で瞑想を行い、自分自身と向き合う時間を持ってみる。
感謝の氣持ちを大切にする

一年の感謝を込めて、
それを日記に綴ったり、誰かに感謝の言葉を伝えたりしましょう。
感謝の氣持ちをジャーナリングとしてしたためるのもおすすめです。
断捨離

不要なものを手放し、心身を清め、エネルギーの循環を促します。
自分にとって必要なもの、不必要なものを見極めます。
大切な人との時間

寒露の時期は、自然と人間の心が深く結びつく特別な時です。
大切な人たちとの語らいの中で、自分自身を見つめ直し、新たな一歩を踏み出すための準備をします。
寒露は陰陽五行説で「金」に属し、秋は肺を養う季節とされ、肺と大腸に関連する時期です。
「スポーツの秋」と言われるように、身体を動かすのに最適な時期。

普段歩く時もしっかりとおしりを締めて歩を進めないと、エネルギーがお尻から漏れてしまうんですって。
エネルギーが漏れている状態で歩いていると、せっかく体を動かしても効果は半減してしまうらしいので、意識して歩きたいものです。
歩く時の姿勢は仙骨を縦て、まっすぐの姿勢で筋肉、内臓、骨、関節の動きすべてを意識して歩くことで5分のウォーキングでも十分な運動になるとのこと。
寒露の時期に摂りたい食材
陰陽五行説で「金」に属し、秋は肺を養う季節とされ、肺と大腸に関連するこの時期。
呼吸器系を強化するための食材として、肺を潤し、熱を冷ます働きがあるとされている白い野菜(例えば大根や白菜)やごぼう、人参、レンコンなどの根菜類も、根を張って大地のエネルギーを吸収していることから、根氣強さや安定感を与えると言われています。
また、いつも以上によく噛んで消化吸収をよくすると良い時期。
冷えを感じだすこの時期は、温かいスープやお粥など、体を内側から温める食事や寝る前にリラックスできるハーブティーで身体を温めるのが理想的です。
肺は呼吸を司る臓器であり、私たちの心と深く繋がっています。
寒露の時期は乾燥しやすく、肺が乾燥しやすくなるため、十分な水分補給と、潤いを補う食材を摂ることが大切です。
大根

大根に含まれるアミラーゼという酵素は、でんぷんを分解し、消化を助けます。
特に、胃もたれや消化不良を感じている時に効果的です。
体内にたまった老廃物を排出する働きがあり、解毒作用が期待できます。
咳や痰を鎮める効果も期待でき、呼吸器系の不調を改善するのに役立ちます。
白菜

白菜は体を温める作用があり、冷え性の方におすすめな食材です。
大根と同様に、体内の老廃物を排出する働きがあります。
イライラや不眠を鎮める効果も期待できます。

スピリチュアルな観点から見ると、
大根や白菜は、
・体内の邪氣を払い、心を清める
・古くなったものを手放し、新しいものを迎え入れる
・根菜類は大地に根を張るように、私たちに根氣強さや安定感を与える
といった象徴的な意味を持つと考えられています。
秋は収穫の季節であり、一年間の成果を振り返り、感謝の氣持ちを深める時期でもあります。
大根や白菜を食べることは、自然の恵みに感謝し、生命のサイクルを感じることにもつながります。

体質や体調によって合わない場合もありますので、食べ過ぎには注意してください。
また、冷え性の方は、温めて食べることをおすすめします。
寒露のHerbalism
ジャーマンカモミール

学名:Matricaria chamomilla
注意事項(クリックで詳細が開きます)
確認の上ご使用ください。
※ジャーマンカモミールはキク科の植物に属しており、ブタクサなどキク科にアレルギーがある方は使用を避けてください。
※妊娠中、授乳中の使用は避けることが推奨されています。
※多量の服用は下痢などの消化器系の不調を引き起こす可能性があります。適量を守ることが大切です。
※ジャーマンカモミールは薬との相互作用があるため、特に抗凝血薬やその他の薬と併用する場合は医師に相談してください。
効果効能
リラックス効果: カモミールは、古くから鎮静作用があるハーブとして知られています。緊張を解きほぐし、安眠を促します。
抗炎症作用: 肌の炎症を鎮め、リラックス効果を高めます。
平和、癒し、安らぎを象徴するカモミールの穏やかな香りは、心身共に疲れを感じやすい寒露の時期に心を落ち着かせ安らぎを与えてくれます。
ラベンダー

別名:真正ラベンダー・コモンラベンダー
学名:Lavandula angustifolia/Lavandula officinalis
効果効能
リラックス効果: カモミールと同様に、リラックス効果が高く、不眠に悩んでいる方におすすめです。
鎮痛作用: 頭痛や筋肉痛を緩和する効果も期待できます。
清浄、癒し、心のバランスを象徴するラベンダーの香りは心をクリアにし、穏やかな状態へ導いてくれるため、寒露の時期の変わりゆく自然と調和し、心のバランスを整えるのに役立ちます。
寒露の時期には氣温が下がり始め、身体が冷えやすくなります。
ジンジャーは体を内側から温め、血行を促進する作用があり、冷え性や風邪予防に役立ちます。
寒露は自然界が大きく変化する時期であり、ジンジャーはこの変化に対応するためのサポートを提供します。
ジンジャーは「火」のエネルギーを持ち、体内のエネルギーバランスを整え、心身を温める力があり、活力を与え、生命力を高めるハーブとされています
。特に、季節の変わり目におけるエネルギーの変動に対する抵抗力を強化するために役立ちます
Recipe
ハーブティ Good Dreamブレンド

レモンバーベナとリンデンをティースプーン1/2づつティーポットに入れて熱湯を注ぐ。
3分置いてからいただきます。
甘さが欲しい時はハチミツをいれてもOK。
眠れない時は、
カモミール・リンデン・ローズのハーブティーがおススメです。

カモミールにはリラックスさせる作用のほか、
鎮静作用、身体を温める作用があると言われています。
また、胃腸を整える作用もあるためまさにこの時期におススメのハーブです。

リンデンの花は不眠のときに。
優れた鎮静作用で精神的なストレスの緩和やイライラした時、心配事がある時におススメです。
リンデンの木には利尿作用や老廃物を排出する作用があり、むくみが氣になる時やダイエットしたい時に。
ローズは疲れている時や氣分落ちている時に。
バラの花びらは鎮静効果や美肌効果が高いため女子力アップに良いと言われています。
しょうがと鶏肉のスープ

材料
鶏肉、生姜、ネギ、しょうゆ、みりん、酒
作り方
1.鶏肉を一口大に切り、生姜をみじん切りにする。
2.鍋に鶏肉と生姜を入れて炒め、酒、しょうゆ、みりんを加えて煮込む。
3.ネギを加えてさらに煮込む。
生姜は、体を温め、邪氣を払う力があるとされています。
鶏肉は、生命力を高め、活力を与えてくれます。

生姜と鶏肉のスープに様々な野菜を加えることで、栄養バランスが良くなり、風味豊かなスープに仕上がります。
また、スピリチュアルな観点からも、それぞれの野菜が持つ意味合いを考えながら食事をすることで、より深い満足感を得られるでしょう。

レシピサイトなど、様々なレシピを参考にして、
色々な野菜を組み合わせて、オリジナルのスープを作ってみてください。
◇おすすめの野菜
根菜類は大地のエネルギーを吸収し、私たちに安定感を与えてくれると言われています。
ブロッコリー、パプリカなど、ビタミンやミネラルが豊富な緑黄色野菜は生命力や活力を象徴し、心身に活力を与えてくれます。
食物繊維やビタミンDが豊富で、免疫力を高める効果が期待できるきのこ類は自然とのつながりを深め、直感を研ぎ澄ます効果があると言われています。
特に人参はβカロテンが豊富で、免疫力を高める効果が期待できます。
玉ねぎは旨味成分が豊富で、スープの味を引き立てます。
歳時記
十三夜

旧暦9月13日に十五夜と同じように十三夜の月を愛でてお供えをして過ごします。
13個のお団子を月の光にあてていただくことで、月の力を授けてもらうという意味があるそうです。
毎年十五夜とセットでお月見をします。

十五夜、十三夜どちらか片方のお月見だけでは「片月見」と言って縁起がよろしくないとされています。
関連記事:【歳時記】お月見
神嘗祭
その年に収穫した初穂を天照大神さまに奉納するご神事で721年に始まったとされています。
現在は10月17日に執り行われます。
神嘗とは「神の餐(かみのあえ)」から来た言葉だと言われていて、「餐」とは「もてなす」という意味です。
えびす講

商業・漁業・田の神として信仰されるえびす様。
えびす講は商家が商売繁盛を願ってえびす様をおまつりする行事。
1月10日と20日、10月20日、11月20日などに行われます。
大黒様は農業、えびす様は漁業を司ることから、二柱一組で信仰されることが多く、日本中の神さまが出雲へお出かけされるとき、えびす様は留守を守るために一柱だけ残ってくださるため、えびす様をおまつりでお慰めしようというのが始まりとされているんだとか。

えびす様といえば七福神ですが、
七福神のなかで日本生まれの神さまはえびす様のみなんですって。
秋土用

この時期は途中から秋の土用に入ります。
この土用の時期は、自然と動かされるように物事が動かされることになることが多い時期。
自ら動き過ぎず、身を任せることも大切な時期です。
関連記事:【雑節】土用
土用がやってくるのが早い氣がします。(個人の感想です。)
秋は収穫の時期。
秋の夜長、虫の声を聞きながら今ある豊かさを受け取り、これまで育んできたものの収穫をする。
もの悲しさを感じてセンチメンタルになりやすい時期なので、いつも以上に「比較」のフロアへ向かってしまいがち。
心穏やかに、比較せずとも自分が受け取っているものを再確認、感謝しつつ、豊かさの循環をしていきたいです。

私は特に睡眠がへたくそなので、身体の冷えに氣を付けつつ体力向上を図ろうと思いますw
Notes and Prerequisites(注意事項):
健康に関する注意:
記事内の情報は一般的な知識を提供するものであり、医療のアドバイスを代替するものではありません。
持病やアレルギーがある方、妊娠中や授乳中の方は、ハーブや精油を使用する前に医師に相談してください。
ハーブや精油の取り扱い:
ハーブや精油は濃縮された成分を含んでいるため、正しい知識と注意が必要です。
使用する際は必ず適量を守り、皮膚に直接使用する場合は希釈して使用してください。
目や粘膜に触れないよう注意し、万が一目に入った場合はすぐに洗い流し、必要なら医師の診察を受けてください。
小さなお子様やペットの手の届かない場所に保管してください。
自己責任の明示:
記事内のレシピや使用方法は自己責任でお試しください。個々の体質や状況によって効果や反応が異なるため、自己判断のもとで行ってください。
万が一、使用後に異常が現れた場合は直ちに使用を中止し、医師の診察を受けてください。
スピリチュアルな観点の理解:
記載されているスピリチュアルな情報は文化や個々の信念に基づいたものであり、科学的根拠に基づくものではありません。
スピリチュアルな実践や信念は個人差があり、すべての人に同じ効果があるわけではありません。
環境への配慮:
ハーブや精油は自然からの恵みです。使用する際は環境への影響を考慮し、持続可能な方法で採取されたものを選びましょう。
廃棄する際は適切な方法で処理し、環境への負荷を最小限に抑えるよう心がけてください。