【二十四節氣】立冬

 ◇魔女のこよみ帖

【二十四節氣】立冬(りっとう)

冬の氣立ち初めて いよいよ冷ゆれば也

暦便覧

この日から立春の前日までが暦の上での冬となります。
「陽が短くなり、冬の氣配が高まってくる」という意味。

七十二候

初侯 山茶始開(つばき はじめて ひらく)
次候 地始凍(ち はじめて こおる)
末候 金盞香(きんせんか さく)

ならわしと生活

この時期の生活

「冬」という新しい季節の始まりを迎え、自然のリセットと再生を象徴し、内面の成長と変化を促す時です。

出雲大社に全国から神さまが集まる時期で、神迎え・神在祭・神送りなどの多くの神事が執り行われます。

11月は「何かを吸収したり、蓄える」がテーマとなる月です。
部屋の掃除をして新しい季節を送るために場と自身を清めます。
また、新年を迎えた後、取り組みたいことの『種まき』として新しい目標や計画を立てるのにも良い時期です。

体調管理と食

「秋が冬を生む」と考えられていて、冬に病があらわれるのは秋の養生が不足していたからと言われています。
立冬に入ったばかりの今の段階であれば、秋の養生も生活の中に取り入れることで冬場を健康に快適に過ごすことができます。

秋の養生は色々とありますが、一番取り入れやすいものは
「体を温める」ことな氣がします。


冬は老化に関係する季節で、ゆっくり休むこと、疲れを溜め込まないよう注意。

滋養強壮の食材を摂って、休息をすることで体力の温存を心掛けて良し。
冬場は特に早寝早起きの太陽のリズムに合わせた生活を意識するのも、健康に過ごすポイントです。

少しのお昼寝も良いんだって。

冬は腎水に属していて、早いうちから首、手首、足首を温めて冷え対策を。
手浴、足浴も良いですね。

足浴というと、足首辺りまでをお湯に浸けるイメージだったのですが、
足首といわずふくらはぎ辺りまでしっかりと浸かると更に良いんだとか。

【冷え対策】大根干葉湯(▶をクリックで詳細)

冷えは欠血行が悪く血液が体の隅々まで行き渡らないことで起きるので、
入浴の温熱効果を上げると言われる『大根干葉湯』がおすすめです。
大根干葉湯は干した大根の葉をお湯に入れて入浴する方法です。

大根の干葉湯には、体を温め、血行やリンパの循環を促進する効果があります。また、老廃物の排出を助け、リラックス効果により自律神経の安定を促し、子宮、卵巣、膀胱、前立腺、腎臓、心臓、腸などに穏やかに作用すると言われています。
昔は、子宮筋腫や子宮肉腫、卵巣嚢腫、不正出血など、女性特有の病気の治療や予防にも使われていたそうです。

大根の干葉には、温泉と同じ成分である「塩化物」や「硫化イオン」などが多く含まれており、私たちの皮膚にあるたんぱく質と結びつくことで膜ができ、この膜が水分の蒸発を防ぐので保温効果が高まります。
さらに、新陳代謝(古い細胞から新しい細胞へと変わること)を高める効果もあります。
ビタミンA、B1、C、E、β-カロテン、ミネラルなどが含まれているため、美肌効果も期待できます。

<作り方>
・野菜干しネットに10㎝程度に刻んだ大根の葉を入れ、2~10日陰干しして乾燥させます。
・乾燥したらそれをお茶パック等に入れてお風呂に浮かべます。
・より効果を高めたいときは乾燥させた大根葉1株分を1.5リットルほどの水で煮出すと良い。

アネ
アネ

抽出液もそうですが、あまり濃いものにすると湯あたりを起こしてしまうこともあるのでほどほどに様子を見ながら濃さを調節してください。

立冬の時期に摂りたい食材(▶をクリックで詳細)

カボチャ 疲労回復・冷え・血行促進・美肌・風邪予防
ほうれん草 貧血・目の充血・美肌
青梗菜(チンゲンサイ) 精神安定・生活習慣病予防
ネギ 風邪・冷え・消化不良
にら 冷え性・腰痛・疲労回復・動脈硬化予防・風邪予防・滋養強壮
白菜 水分代謝を高める・発熱・のどの渇き・むくみ・便秘・二日酔い
大根 胃もたれ・消化不良・痰のある咳
生姜 「家庭の常備薬」初期の風邪・健胃・冷え性・下痢・嘔吐・食欲不振

そのほか、
サバ・鮭・いくら・カキ・銀杏・リンゴ・牛肉なども。

立冬のHerbalism

この時期に用いたい精油やハーブ。
(ハーブ名の前にある▶をクリックで詳細)

サンダルウッド (Sandalwood)

学名:Santalum album
※特に精油として用いる場合、妊娠初期は避ける。
サンダルウッドは瞑想や精神的な浄化に使われることが多く、心を落ち着け、内なる平和をもたらします。立冬の時期は一年の終わりに向かう時期であり、内省や精神的なリセットが大切で、サンダルウッドはその助けとなります。

サンダルウッドの香りのリラックス効果で、ストレスの軽減を助け心身のバランスを整えるのに役立ちます。
また、抗炎症作用もあり、風邪やインフルエンザの予防に役立ちます。

ミルラ (Myrrh)

学名:Commiphora myrrha・Commiphora molmol
※精油として使用する場合は特に妊娠中・生理中は避ける。
ミルラは古代から儀式や瞑想に用いられ、浄化や保護の象徴とされています。
新しい始まりに向けての準備期間が始まる立冬の時期は、過去の浄化や心の保護が重要です。
ミルラは抗菌作用があり、風邪やインフルエンザの予防に役立ち、寒い季節に向けて健康を保つために有用です。

シナモン (Cinnamon)

学名:Cinnamomum zeylanicum
別名:桂皮・ニッキなど
シナモンはエネルギーを高め、活力を与えるとされています。
立冬の時期にはエネルギーの低下を防ぎ、ポジティブな気持ちを保つのに役立ちます。

シナモンは体を温める効果があり、寒い季節に体温を保つのに役立ちます。
また、免疫力を高める効果も期待できます。

カルダモン (Cardamom)

学名:Elettaria cardamomum
カルダモンは心を開き、コミュニケーションを促進するとされています。
立冬の時期には家族や友人との絆を深めるために役立ちます。
また、不安や恐れを解消して充足感を思い出させ、リラックスへ導く助けともなります。
カルダモンは消化を助け、胃腸の調子を整える効果があります。寒い季節に食欲が低下することを防ぎ、健康を維持するのに役立ちます。

シナモンとカルダモンと聞いたらチャイが飲みたくなりますw

ならわし

七五三 11月15日

男の子3歳5歳、女の子3歳7歳の時に産土の神さまの元に成長を感謝し、これからの幸福と健康を祈るお祝い。

『数え』で七五三の歳にお参りすると教わりましたが、最近では『満年齢』でお参りするご家庭も多いそうです。

亥の子

亥の月、亥の日、亥の刻(午前9時から11時)に亥の子餅をいただき、その年の収穫を祝う行事です。
元々は子だくさんの猪にあやかって子孫繁栄を願った行事で、主に西日本で行われます。


年賀はがきを販売しているのを見かけるようになりました。
もう年の瀬一直線ですね。

冬は『貯蔵、蓄える』時期です。
特に11月中は『何かを吸収したり、蓄える』ことに適した時期。
冬本番に健やかに過ごすためにも、今のうちから身体を温めて、無理をしないことを心がけていきたいです。

Notes and Prerequisites(注意事項):

健康に関する注意:
記事内の情報は一般的な知識を提供するものであり、医療のアドバイスを代替するものではありません。
持病やアレルギーがある方、妊娠中や授乳中の方は、ハーブや精油を使用する前に医師に相談してください。

ハーブや精油の取り扱い:
ハーブや精油は濃縮された成分を含んでいるため、正しい知識と注意が必要です。
使用する際は必ず適量を守り、皮膚に直接使用する場合は希釈して使用してください。
目や粘膜に触れないよう注意し、万が一目に入った場合はすぐに洗い流し、必要なら医師の診察を受けてください。
小さなお子様やペットの手の届かない場所に保管してください。

記事内のレシピや使用方法は自己責任でお試しください。
個々の体質や状況によって効果や反応が異なるため、自己判断のもとで行ってください。
万が一、使用後に異常が現れた場合は直ちに使用を中止し、医師の診察を受けてください。

スピリチュアルな観点の理解:
記載されているスピリチュアルな情報は文化や個々の信念に基づいたものであり、科学的根拠に基づくものではありません。
スピリチュアルな実践や信念は個人差があり、すべての人に同じ効果があるわけではありません。

環境への配慮:
ハーブや精油は自然からの恵みです。使用する際は環境への影響を考慮し、持続可能な方法で採取されたものを選びましょう。
廃棄する際は適切な方法で処理し、環境への負荷を最小限に抑えるよう心がけてください。