【二十四節氣】清明

魔女のこよみ帖

清明


万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれる也

全てが明るく清らかで生き生きと輝く頃。

暦便覧

春分後15日、太陽黄経15度の時。

清明は『清浄明潔(せいじょうめいけつ)の略であると言われます。
太陽が万物を照らし、天地全てのものが清く明るく、鮮やかに見える頃。
百花が咲き競い、清らかな空氣の中に輝くこの時期は、自分本来の力を発揮しやすい時期でもあります。

七十二候

初候 玄鳥至(つばめきたる)
次候 鴻雁北(こうがん きたへかえる)
末候 虹始見(にじ はじめてみえる)

ならわしと生活

生活


五行説は木、火、土、金、水の五つのエネルギーが相互に影響し合い、自然界のバランスを保つという考え方です。
清明の時期は木のエネルギーが特に強まります。
これは木の氣が春を象徴し、生命力や成長、新しい始まりを意味するためです。

五行がこの時期に与える影響

木の氣: 木の氣は春と成長を表し、新しい生命が芽生える時期です。
このエネルギーは体内の肝臓に対応し、体の解毒や新しいエネルギーの循環を促します。

火の氣: 春が進むにつれて火のエネルギーも高まります。これは心臓と血液循環に関係し、活動的で熱心な氣持ちを引き出します。

土の氣: 土は安定と栄養を意味します。
清明の終わりには春の土用を迎え、土のエネルギーが増し、新しい季節への準備をサポートします。

金と水の氣: これらのエネルギーは清明の時期には比較的静かです。
金は肺と呼吸、秩序と組織を意味し、水は腎臓と感情、知恵を意味します。

比較的静かと言っても、それらのエネルギーが無いというわけではなく、
1年通じてすべてのエネルギーは循環しています。

木のエネルギーの時期に対応する方法

この時期に木のエネルギーを効果的に活用するための具体的な方法をいくつかご紹介します。

体を動かす: 体を動かすことで木のエネルギーを活性化させます。特にストレッチやヨガ、ウォーキングなどが効果的であると言われています。

呼吸法と瞑想: 深い呼吸と瞑想を通じて、体内のエネルギーの流れを整えます。自然の中での深呼吸や森の中での瞑想は特に良いでしょう。

食事での養生: 春野菜や緑色の野菜(例えばほうれん草、ブロッコリー)を多く取り入れ、肝臓をサポートします。また、デトックス効果のある食材(例えばキノコ類、海藻、甲殻類、アブラナ科の野菜)は体内の浄化を助けます。

感情の調整: 木のエネルギーが強まると、感情が高ぶりやすくなります。ストレスを感じた時にはリラックスする方法を見つけましょう。アロマテラピーやハーブティーが役立つかもしれません。


清明の時期は新生活が始めることもあり、緊張による自律神経や胃腸にトラブルが現れやすいと言われています。
この時期は、身体を動かす肝木の養生と、身体を休める脾土の養生をバランスよく取り入れることが重要です。これにより、心身のバランスを保ち、健やかな日常を送る助けとなります。


木の氣が上向きに流れすぎて、イライラしたりテンションが上がりすぎている時や逆に滞ったことで不安に駆られたり氣の減退を感じた時は肝木の養生を。

肝木の養生は、
・ほうれん草、ブロッコリー、ケールなどの緑色の野菜は肝をサポートし、デトックス効果があると言われる野菜や、肝のエネルギーを調整するのに役立つ酸味のある食べ物のほか、セリやヨモギ・ミツバなどの春に採れる野菜やハーブをいただく。

・肝は夜間に活発に働くため、良質な睡眠をとることが大切です。また、早寝早起きを心がけ、体内リズムを整えます。

・ウォーキング、ジョギングなど、軽度から中程度の運動をすることで、肝のエネルギーを循環させ、特に腰や肝臓周りのストレッチを行うことで、氣の流れをスムーズにします。

・ペパーミントやラベンダーの精油を使用して、リラクゼーションを促進したり、瞑想や深呼吸を通じて心を落ち着かせて肝の過剰なエネルギーを緩和します。

・ストレスや怒りをため込まないようにし、リラックスする時間を持つことも肝の養生に役立ちます。
好きなことをする時間を作り、心の健康を保つのも良いかもしれません。


脾土の養生は自分の内外に溜まってしまった毒素を浄化します。
浄化(デトックス)することで、自分のエネルギーのスペースを作ります。

脾土の養生法

・スープや煮物、おかゆなどの体を温める食べ物を摂取することで、脾を守ります。
また、カボチャやサツマイモ、人参など消化に優しい食材を選びます。

・脾土の養生が必要だと感じるときは、過剰な甘味は脾に負担をかけるため、控えめにします。自然な甘味の果物や蜂蜜を適度に取り入れると良いでしょう。

・散歩やストレッチなどの軽い運動を取り入れ、体をほぐします。激しい運動は控え、リラクゼーションを重視します。

・しっかりと休むことが大切で、規則正しい生活を心がけて十分な睡眠を確保するようにします。

・瞑想や深呼吸、趣味の時間を作るなど、ストレスを軽減するためにリラクゼーション法を取り入れます。

・精神的な安定を保つために、心を穏やかに保つことを意識します。
 日頃からリラックスする方法を見つけておくのも良いかもしれません。

・自然の中で過ごす時間を増やし、自然のリズムに合わせて生活します。森林浴や庭仕事などが効果的です。

・季節の移り変わりを感じ、自然のリズムに沿って生活することで、脾のバランスを整えます。

春の土用入り

関連記事:【雑節】土用

清明の終わりには土用入りを迎えます。
春の土用は、次の季節への準備期間として特別なエネルギーを持つ時期で、変化や変革のエネルギーを持ちます。
この時期、特にたまった毒(自分に必要のないもの)を浄化して、手放すことで新たな世界を作り上げるための準備を固めていく時期で、自分自身と住環境のエネルギーを浄化することが大切な時です。
クリスタルやセージ、音の浄化などが効果的です。これにより、ネガティブなエネルギーを払い、新たなエネルギーを迎える準備を整えます。

土用の期間にエネルギーがきちんと循環できていないと、氣が散漫となりフワフワと地に足のつかないことが多くなりがちです。

グラウンディングを兼ねて、間日にガーデニングをするのもお勧めです。

春土用の間日は、巳・午・酉の日です。

土用の期間は、自己との対話や内省の時間を持つことが大切です。瞑想を通じて内なる変容を促し、ジャーナリングで感情や思考を書き出すことで、心の整理を行います。これにより、新しい始まりに向けた心の準備が整います。

自然との触れ合いは、エネルギーのバランスを整えるために効果的な方法です。
アーシング(グラウンディング)を行うことで、大地のエネルギーと繋がり、心身の安定を図ります。
裸足で自然を歩いたり、木に触れることで、自然のエネルギーを取り入れることができます。


エネルギーの循環を促進するためには、緩やかな動きと深い呼吸を組み合わせた運動が高価的であると言われています。
体内のエネルギーの流れをスムーズにし、心身の調和を促します。

春の土用は、自然とのつながりを深める良い機会です。
動物や自然現象には特別な意味があり、それを理解することで自分自身の成長に役立ちます。
例えば、鳥や蝶がもたらすメッセージや、春の嵐や強風が持つスピリチュアルな意味を考えることができます。

土用と言えば夏の土用の丑の日にウナギを始め「ウ」がつくものをいただく。
というのが有名ですが、春の土用には戌の日に『イ』のつくものをいただくと良いんですって。

ストレスをより感じやすいこの時期、特に土用の期間はお腹に症状が現れやすい時期でもあると言われています。
土用の時期のストレスによるお腹の不快感を予防し、対処する方法として、手軽に意識できるものをご紹介します。

これはストレスからくる腹痛によく悩まされていた時に師匠が用意してくれたものです。

お腹への不快感の予防

野菜や果物、全粒穀物、良質なタンパク質をバランスよく摂取し、加工食品や添加物の少ない自然な食材を選ぶなどお腹に優しい食事を心がけたり、十分な水分を摂ることで、消化機能を助けます。

軽い運動は消化を促進し、ストレスを軽減につながるため、体調を見ながらウォーキングやストレッチなどをするくらいで良いようです。また、腹筋を鍛えることで消化器官の機能を高めます。

深呼吸やリラクゼーション法を取り入れて、心身の緊張をほぐします。自分の好きなことをする時間を確保し、ストレスを軽減を図ります。

症状が出たときの対処法

お粥やスープ、柔らかい野菜など消化に良い食事を心がけます。
ヨーグルトやキムチ、納豆などの発酵食品を摂取して腸内環境を整えるため、体調に合わせて摂り入れるのも良いでしょう。

温かいハーブティーを飲んで体を温めるのもお勧めです。
もちろん、ハーブティーだけでなく、温かいお茶やスープなどもおすすめです。
ペパーミントティー: 消化を助け、胃の不快感を和らげます。
・カモミールティー: リラックス効果があり、胃の緊張を解きほぐします。

アロマテラピーを取り入れるのも効果的です。
・ラベンダー: リラックス効果があり、胃の不快感を軽減します。腹部に優しくマッサージすると効果的です。

ホットパックや湯たんぽ、カイロなどを用いて、お腹を温めることで血行を促進し、痛みや不快感を和らげます。

ゆっくりと深く呼吸することで、リラックス効果が得られます。
瞑想や軽いストレッチを取り入れることで、心身の緊張をほぐします。

歳時記

4月8日 花まつり・卯月八日

花まつりは灌仏会(かんぶつえ)というお釈迦さまの誕生をお祝いする仏教行事です。
その起源は平安時代まで遡ると言われていて、
「花まつり」という呼び方は明治時代に浄土宗が採用したと言われています。

鮮やかな花々で飾られた花御堂(はなみどう)にいらっしゃるお釈迦さまの像に参拝者が甘茶をかけます。

これはお釈迦さまが誕生された際、天から神々が降りてきて祝福の為に甘露の水を注いだという経典の説示に由来するそうです。

卯月八日は神さまを山からお迎えしたり、山に入って神さまを里へお連れする行事です。
山からつつじやシャクナゲなどの野花を高い竿の先に括り付けた『天道花(てんとうばな)」を掲げます。
山から採ってきた花を山や田の神さまの依代として飾ることで神さまのお力をいただいたり、亡くなった人の供養をします。
これを太陽・月・星の神さまへのお供えとしている地域もあります。

十三参り

旧暦の3月13日頃には数え年で13歳になった子が虚空のように広大な知恵を持つ虚空蔵菩薩さまに知恵を授けていただき、幸せな人生を送ることが出来るように祈願する行事です。

大人の帯を締めて13歳(干支を一周)まで健康に育ったことのお祝いに行きます。


この時期は特に季節のエネルギーを感じやすい時期。
春を見つける遊び『春みっけ』は季節のエネルギーを取り入れるお手軽な方法です。

アネ
アネ

小さい子たちが良くやるやつだよね。
道端のお花を摘んだり。

そうそう。
秋みっけみたいに大量どんぐりお持ち帰りにはならないから良き。

その時その時の状態を見てオン・オフをはっきりとさせるってことだね♪

清明の時期を迎えるこの季節、新たなエネルギーとともに心身をリフレッシュさせ、
自然と調和し、心と体のバランスを保つための実践を通じて、より充実した日々を送ってください。

Notes and Prerequisites(注意事項):

健康に関する注意:
記事内の情報は一般的な知識を提供するものであり、医療のアドバイスを代替するものではありません。
持病やアレルギーがある方、妊娠中や授乳中の方は、ハーブや精油を使用する前に医師に相談してください。

ハーブや精油の取り扱い:
ハーブや精油は濃縮された成分を含んでいるため、正しい知識と注意が必要です。
使用する際は必ず適量を守り、皮膚に直接使用する場合は希釈して使用してください。
目や粘膜に触れないよう注意し、万が一目に入った場合はすぐに洗い流し、必要なら医師の診察を受けてください。
小さなお子様やペットの手の届かない場所に保管してください。

自己責任の明示:
記事内のレシピや使用方法は自己責任でお試しください。個々の体質や状況によって効果や反応が異なるため、自己判断のもとで行ってください。
万が一、使用後に異常が現れた場合は直ちに使用を中止し、医師の診察を受けてください。

スピリチュアルな観点の理解:
記載されているスピリチュアルな情報は文化や個々の信念に基づいたものであり、科学的根拠に基づくものではありません。
スピリチュアルな実践や信念は個人差があり、すべての人に同じ効果があるわけではありません。

環境への配慮:
ハーブや精油は自然からの恵みです。使用する際は環境への影響を考慮し、持続可能な方法で採取されたものを選びましょう。
廃棄する際は適切な方法で処理し、環境への負荷を最小限に抑えるよう心がけてください。